一般社団法人宮崎県建築業協会(西田増美会長)は10日、県立宮崎東高等学校で夜間部の生徒を対象とした「木工教室」を開催した。協会から参加した熟練技能者の指導の下、1年生から3年生までの54人が木製椅子の作成に取り組んだ。
木の温もりに触れ、創作する喜びを学んでもらおうと、宮崎県建築業協会では各種イベントや学校のバザー等で木工教室を開催している。今回の木工教室は、就職を控える高校生にものづくりを体験してもらい、建築の仕事を知ってもらおうと行われたもの。
当日は、協会が事前に加工していた木材を使って、生徒達が木製椅子の製作に取り組んだ。普段、使い慣れていない鋸や金槌に悪戦苦闘しながらも、熟練技能者の優しく丁寧な指導を受けながら、木材を組み合わせていた。
組み上がった椅子に紙やすりをかけて仕上げを行う生徒達は、「難しい作業もプロの方のアドバイスをいただくと驚くほど簡単にできた」「完成した椅子は持ち帰って大切に使いたい」などと笑顔で話していた。
西田会長は、「工作体験を通してものづくりに興味を持って欲しい」と木工教室の意義を強調。作業する生徒達を見ながら「建築大工の仕事の楽しさの一部を伝えられたと思う。興味を持ち、職人を目指す生徒が増えてくれれば嬉しい」と話した。