一般社団法人宮崎県建設業協会は2月19日、日章学園高等学校の1年生を対象とした出前講座と現場見学会を開催した。コンピューター科や電気科、自動車科の生徒95人に、出前講座で建設業の役割や魅力を伝えたほか、橋梁下部工の建設現場を訪ね、工事の工程や機材の説明、建機の試乗体験などを行った。
宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図るなどを目的に、若年者の入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内高校に通う生徒を対象とした出前講座や現場見学のほか、就業体験(実施主体は各地区協会)に積極的に取り組んでいる。
出前講座の講師を務めた株式会社坂下組の田辺邦晃総務課長は、地域の安全や安心、人々の快適な暮らしを支える建設業の役割を説明したほか、施工管理の仕事内容や建設ビジネスの仕組みを解説。ICTやBIM/CIMといった先端技術を駆使し、労働環境が改善していることも紹介し、建設業界への入職に期待を込めた。
株式会社藤元建設が施工する「木脇高岡線太田原工区(仮称)宮王丸橋下部工工事(P3)」の建設現場では、宮崎県県土整備部の担当者が県職員の仕事内容を説明。藤元建設の多田憲浩現場所長は、当該工事が東九州自動車道等へのアクセス強化や周辺道路の渋滞緩和の一端を担う重要な工事であることを説明した。
このほか、地形測量等で使用するドローンやバックホウの実機操作体験、フーチング工事の基礎段階である鋼矢板打ち込みの見学を行い、普段触れることのない機械や目にすることのできない土の中の様子を見て、建設業の楽しさを体感していた。
バックホウの操作を体験した生徒は、「最初は難しかったが慣れると楽しかった。今回の講座と見学会で建設業界に少し興味が湧いたので、注目していきたい」と話した。