一般社団法人宮崎県建設業協会は10月24日、県立宮崎工業高等学校の生徒を対象とした出前講座と現場見学会を開催した。建築科の1年生40人を対象に、建設業が果たす役割や仕事の内容、魅力・やりがいを伝えたほか、工場やマンション新築工事の建設現場を訪ね、工事概要や施工のプロセス、現場の様子などを学んだ。
宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者の入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内高校等の学生を対象とした出前講座や現場見学会のほか、各地区協会を実施主体とするインターンシップなどに積極的に取り組んでいる。
出前講座では、講師を務めた宮崎地区建設業協会の宇治橋信雄理事と川口泰直理事が、建設業の様々な業種や現場で働く機械、災害時の復旧・復興支援、地域貢献活動などを紹介。ICTを活用した現場作業の省力化や女性の活躍など、建設業を取り巻く環境が大きく変化していることを説明し、建設業界への入職に期待を込めた。
このほか、ハンドベンダーや旧型の手動ベンダーを使用した鉄筋の切断・曲げ加工体験も実施。宇治橋氏は、「目標達成のために準備を怠らないで」と呼び掛け、「それぞれの夢に向かって頑張って」とエールを送った。
現場見学会は、株式会社増田工務店が施工する「(仮称)丸栄宮崎株式会社MTV技術工場棟新築工事」で開催。現場代理人の吉田泰彦氏が、工事概要や現場の様子、工事の進捗状況を説明。1階及び2階の建物内部の施工状況を見学したほか、建物外部から構造に関する説明を受けた。
当日はこのほか、都北産業株式会社が施工する宮崎市吉村町のマンション新築工事の現場も見学した。建築科1年生の土肥未來さんは、「将来は建築関係に進む予定。今日の見学会で、現場に出て仕事をしたいという思いが強くなった。将来に向けて、様々なことを吸収していきたい」と話した。