一般社団法人宮崎県建築士会宮崎支部の青年部と女性部は、3月4日に宮崎市中心市街地のアーケードで、児童らを対象とした木育イベントを開催した。参加した親子とともに、木組みのジャングルジム「くむんだー」を完成させたほか、組み上げる際に使用する木槌の作成にも挑戦し、木の魅力にふれあった。
木組みのジャングルジム「くむんだー」は、大工技術を生かした貫工法で、国産材の柱や横材を組んで楽しむ木育玩具。組み立てる過程やほどく過程を子どもたちに経験させることを目的としている。全国「くむんだー」木のジャングルジム協会の川村克己会長(川村工務店三代目棟梁)が考案し、全国各地に会員を増やしている。
宮崎支部の青年部と女性部は、「木育」をテーマに昨年8月に開催した建築セミナーでも同様の取り組みを行っていたが、このほど県内の工務店や大工といった有志一同と「くむんだー宮崎」を立ち上げ、くむんだー宮崎との共催でイベントを開催した。
参加した子ども達は、保護者らの手伝いを得ながら、縦横に組んだ柱と横材に木づちを使ってくさびを打ち込み、1時間程度で高さ約2mの5段組みのジャングルジムを完成させた。せんぐ撒きで完成を祝い、しばらく遊んだ後に、全員で解体した。イベントに先立ち、子ども達は柱及び横材の仕上げ作業や木槌の作成にも挑戦した。
青年部の山﨑孝紀部長は、担い手の確保・育成が喫緊の課題である建設産業に於いて、今後も木育をテーマとしたイベントに注力していく考えを示すとともに、「子ども達に県産材や大工、建築の仕事に触れてもらい、興味や関心を持ってもらいたい」と期待を込めた。