土木建設に関する技術と社会性を兼ね備えた人材を育成する宮崎県産業開発青年隊の2023年度入隊式が、4月11日に宮崎県建設技術センターで行われた。式典には、今年度の新入隊員40人やその保護者、宮崎県の河野俊嗣知事、一般社団法人宮崎県建設業協会の藤元建二会長ら多数の来賓が列席し、新入隊員にエールを送った。
1951年創設の産業開発青年隊は、企業の即戦力となる土木建設エンジニアを育成する教育機関。様々な技術や知識を身につけ、多くの資格を取得することができ、これまでに4900人を超える優秀な人材を輩出している。現在は、指定管理者である宮崎総合学院が伝統と民間スキルを組み合わせた教育プログラムを実践している。
23年度の入隊者は、高卒者や企業の新入社員等を対象に、土木建設に係る基礎知識と各種技能の修得を図る施工管理課程が35人、前年度の施工管理課程修了生等を対象に、更なる専門知識と各種技能の修得を図る専攻課程が5人。
11日に行われた式典では、河野知事が隊員の代表に隊旗を授与。河野知事は挨拶で、建設業が社会インフラの整備・維持管理だけでなく、災害対応も担う重要な産業であることを強調し、「集団生活で切磋琢磨しながら、互いに思いやることができる、幅広い視野を持った優秀な建設技術者に、一日も早く成長してもらいたい」と述べた。
来賓祝辞では、宮崎市の帖佐伸一副市長と宮崎県建設業協会の藤元会長が挨拶。藤元会長は、「若者らしく何事にも積極的に挑戦し、技術や技能をしっかりと身に付けて」と新入隊員に呼び掛け、「将来は地元の建設産業で、郷土の発展のために活躍することを願っている」と期待を込めた。宮崎県議会の中野一則議長もメッセージを贈った。
新入隊員代表の西尾正輝さんは、友愛・希望・協力をモットーに互いに助け合い、厳しい訓練に耐える覚悟を示すとともに、「青年隊の名に恥じぬよう、技術向上と資格取得に邁進し、集団生活の中で協調性を養い、社会基盤整備を担う一員として活躍できるよう、また、地域社会に信頼される技術者になれるよう努力する」と誓った。
隊員はこれから一年間、規律ある集団生活を送りながら、実技や実学、民間企業での実習等を通じて、土木建設に関する基礎や測量、機械運転、ICT施工等に関する知識と技術を学ぶ。