11月18日は「土木の日」。道路や河川など社会資本整備の重要性を認識してもらうとともに、土木技術及び土木事業に対する理解を深めてもらうことを目的に、全国各地で土木に関するイベントが催されている。宮崎県内では、各地区の小学校で土木に関する出前講座や建設関連団体によるふれあい体験等を実施している。
■実行委員会/パネルで土木の役割紹介
宮崎大学や国土交通省の県内出先機関、宮崎県県土整備部、建設関連団体などで組織する宮崎県「土木の日」実行委員会本部は、11月25日と26日の2日間、宮崎市郊外の大型商業施設で土木に関するイベントとパネル展を開催した。買い物客や家族連れが足を止め、パネルや模型実験を通じて土木に対する理解を深めた。
パネル展では、古代から現代に至る土木の歴史や県内の代表的な土木構造物、被災地で活動する国土交通省の緊急災害対策派遣隊「TEC-FORCE」、国土強靱化に向けた宮崎県内の取組事例、建設産業魅力発信サイト「ビルミヤ」のほか、2010年に発生した口蹄疫の防疫対策に4597人の建設業者が従事したことを紹介。
会場ではこのほか、模型実験で砂防堰堤に土砂から街を守る効果があることを説明するとともに、雨水貯留槽の現物を展示しながら、流域のあらゆる関係者が協働で治水対策に取り組む流域治水の考え方を紹介。おもちゃのショベルカーでお菓子をつかみ取りするコーナーには順番待ちの行列ができ、大人から子どもまで土木と親しんだ。
実行委員会ではこのほか、来年1月に宮崎市立木花小学校と鏡洲小学校の生徒を対象とした体験学習も行う予定でいる。宮崎大学工学部工学科土木環境工学プログラムの入江光輝教授は、「道路や河川の整備など、安全で快適な生活を送るうえで土木が必要不可欠な存在であることを、子ども達を含めて広く知ってもらいたい」と話した。