一般社団法人宮崎県建築士会日向支部(黒木幸市支部長)は、11月19日に日向市役所で2023年度の景観活動を実施した。早朝から、日向支部の会員及び日向市役所の職員とその家族、一般市民ら約60人が現地に集合し、市役所北側の外部デッキの木部塗装に汗を流したほか、子ども向けの木工教室なども行った。
日向支部の景観活動は、門川町遠見半島展望台の修繕及び清掃(20年)、日向市細島馬ケ背茶屋展望デッキの修繕及び清掃(22年)に続き、今回が3回目。景観形成の取り組みが評価され、今年度の美しい宮崎づくり知事表彰で奨励賞を受賞している。
開会式で挨拶に立った黒木支部長は、表彰受賞を参加者に報告するとともに、まちづくり活動や災害支援活動、若手建築士の育成、献血及び清掃活動、日向工業高校の生徒を対象としたインターンシップや現場見学会への協力にも取り組んでいることを説明。景観形成に向けた活動の輪が、更に広がることに期待を込めた。
共催した日向市総務部資産経営課の黒木悟課長は、現庁舎の建設から5年が経過し、風雨の影響で木部塗装が劣化していることを説明。一方で、現庁舎の建設当時から市民参画をテーマに掲げていた経緯を紹介し、今回の景観活動にも市民に参加してもらうことで、「私達の市役所という思いをもってもらいたい」と述べた。
作業上の注意事項について説明を受けた参加者は、事前に洗浄や養生を済ませていた外部デッキに分散して作業を開始。サンドペーパーで汚れを落とし、刷毛とローラーを使い分けながら、2回に分けて木材の保護塗料を隙間無く塗装した。デッキのすぐ横では、子ども向けの木工教室や装飾用のガーランド作成体験も行われた。
当日はこのほか、周辺の清掃活動も行った。黒木支部長は、建築士の職能を活かした地域貢献の一環であり、地域への恩返しの気持ちを込めた活動でもあることを強調。建築士のPRや会員同士の結束、子ども達への木育にも繋がればと思いを語った。