宮崎県電気工事業工業組合(安田耕一理事長)は7月30日、西都市の県立産業技術専門校で「第52回技能競技宮崎県大会」を開催した。今大会には、県内の3ブロックから推薦のあった電気工事士7人に加え、県立産業技術専門校の生徒1人が出場。日頃の業務や練習等で磨いた技術を存分に発揮し、与えられた課題に熱心に取り組んだ。
技能競技大会は、電気工事技術者の技能習得意欲を増進し、技術水準の向上を図るとともに、電気工事業の発展を期することを目的として2年に一度開催されているもの。宮崎県電気工事業工業組合が主催し、九州電力株式会社、一般社団法人九州電気保安協会、東芝ライテック株式会社、東芝電材マーケティング株式会社が協賛した。
開会式で安田大会委員長は、今大会の優勝者が今秋に横浜アリーナで行われる全国大会に本県代表として出場することを説明。顧客に対して常に安全・安心な電気を届けることが電気工事業の使命であり、そのためにも技術の研鑽が欠かせないとした上で、「日頃の鍛錬の成果を発揮し、トップを目指してもらいたい」とエールを送った。
甲斐繁義審査委員長が注意事項を説明したのち、選手達は作業台に移動して競技を開始した。課題は、金属管(E管)や合成樹脂管(VE・PF管)、エコVVFケーブル配線等を使用して、指定された文字を表現するもの。決められた箇所に電源部やコンセント、LAN配線及びTV配線、人感センサーを併用したLED照明を配置した。
競技終了後には、甲斐審査委員長をはじめとする審査団が作品の通電試験を行い、取り付けられた照明の点灯や人感センサーの反応、部材の長さや径、破損の有無などを細かく確認した。作品の見映えや配線の正確さ、作業時間に加え、競技姿勢、安全管理なども評価の対象として、チェックリストに基づく審査を行った。
厳正な審査の結果、株式会社九南の岸本仰生さんが優勝を果たし、▽2位=新留敬雄さん(有限会社ナガノ電設)▽3位=寺田尚生さん(三桜電設株式会社)▽4位=田崎大智さん(有限会社甲斐電工)▽5位=細川亮悟さん(有限会社和田電工社)―の4人がともに入賞。県立産業技術専門校の長野裕樹さんには特別賞が贈られた。
優勝した岸本さんは、「緊張して思うようにできなかった所もあった。全国大会までにしっかりと準備をし、宮崎県代表として他の選手の分まで、優勝を目指して頑張りたい」と意気込みを語った。全国大会には、2019年度の全九州技能競技大会で優勝した大正水流博さん(株式会社大正水流)も、九州ブロック代表として出場する。