一般社団法人宮崎県電業協会(牛島宏会長)は11月15日、県立宮崎工業高等学校の生徒を対象とした現場見学会を開催した。電気科の1年生39人が、九州電力の小丸川発電所(木城町)や、今年4月に開館した生目地区交流センター(宮崎市)を訪ね、担当者から施設内の電気設備に関する知識や技術などを学んだ。
見学会は、電気設備の原理や技術を理解するとともに、電気設備機器や施工技術の知識を習得することで、電気工事業に対する理解を深め、将来の職業選択の参考としてもらうことを目的として、県内高校の電気系学科の生徒を対象に開催しているもの。
小丸川発電所で行われた見学会では、九州電力株式会社宮崎支店の渡邉真康氏が施設の概要を説明。小丸川発電所が九州でも数少ない揚水式発電であることや、宮崎県内でも発電量が多いことを解説したほか、再生可能エネルギーと原子力を主軸とした発電で、地球温暖化対策に取り組む同社の取り組みなどを紹介した。
生徒たちは、地下約400mに位置する小丸川発電所の内部も見学。担当者からフロアに設置されている電気設備の機能や役割について説明を受け、発電機器や発電所の位置を示す模型、建設当時の工事写真のパネルなどを興味深く見学していた。
生徒を代表して挨拶した高山蓮璃さんは、「授業で習っていることを実際に知ることができて良かった。今後の授業や将来の就職に役立てていきたい」と話した。宮崎県電業協会宮崎支部の島田博良支部長は、「電気は生涯従事できる職種。誇りを持って勉強に励み、将来に繋げてもらいたい」と期待を込めた。
翌16日には、県立日向工業高等学校の電気科1年生を対象とした現場見学会も開催。小丸川発電所のほか、株式会社MFE HIMUKA(日向市)の受電設備や太陽光発電設備などを見学した。