宮崎地区電気工事業協同組合青年部(岩切秀峰部長)は10月28日、県立宮崎工業高等学校(長友健祐校長)で学生交流会を開いた。電気科の2年生37人を対象に、電気工事業や地元企業の魅力をPRしたほか、グループディスカッションを通じて、青年部員が自身の経験を交えながら、将来の進路選択等をアドバイスした。
学生交流会は、進学や就職を控える学生の不安や悩みについて意見を交わし、魅力ある電気工事業や地元企業をPRすることで、安心して業界に入職してもらおうと、宮崎県電気工事業工業組合の青年部協議会が主体となって開催しているもの。
開会式で岩切部長は、「電気工事の最前線で仕事をしているメンバーが沢山来ている。遠慮なく気になることを聞いて」と挨拶。宮崎地区電気工事業協同組合の島田博良理事長は、事前アンケートで生徒が職業の将来性を重視していることを踏まえ、「AI導入による職種の淘汰が危ぶまれる中、電気工事は将来性・安定性ともに高い職種。将来は電気工事業界の仕事を選択肢の一つとして考えてもらいたい」と話した。
同校の長友校長は、交流会の開催に感謝の意を示すとともに、「実際に現場で使用する工具に触れる貴重な機会。楽しみながら過ごして」と語った。開催趣旨を説明した青年部協議会の長友光広会長は、「体験講話やグループディスカッションを通じて、業界や組合のことを知ってもらい、就職に繋がることを期待している」と呼び掛けた。
青年部員による体験講話では、藤元克希氏(株式会社克電)が、電気工事士の知識がなければ成し得ない作業を経験し、これが「やりがい」に転じたことを説明し、電気工事業の魅力を強調した。川越章稔氏(株式会社小田電業)は、施工管理の具体的な仕事の内容や、電子小黒板等を取り入れ働き方改革について事例を紹介した。
講話後には、青年部員の指導のもと、電線の切断や端子の圧着などを生徒が体験。グループディスカッションでは、生徒がインターンシップで学んだことや電気工事業に対するイメージを話したほか、生徒達から寄せられた質問に対し、青年部員が自身の経験を交えながら丁寧に回答するとともに、進路についてアドバイスした。
各グループを代表して発表した生徒からは、「働きながら学び続けることが大切」「若いうちに資格取得に向けて勉強することが大切だと感じた」「電気工事には様々な分野があり、仕事の幅が広いことを知った」といった声が聞かれた。
交流会を講評した岩切部長は、電気が日常生活になくてはならない社会インフラであることを強調し、「多くの資格を取得し、将来の就職先として検討してもらいたい」と述べた。電気科2年の黒田俊輔さんは、「交流会で多くのことを知ることができた。学んだことを、これからの勉強や進路の選択に活かしたい」と話した。