一般社団法人宮崎県建設業協会(山﨑司会長)と一般社団法人宮崎県建築協会(松本純明会長)は2月13日、県立宮崎工業高等学校の建築科1年生を対象とした交流会を開催した。会員企業の技術者が仕事の内容や魅力を説明したほか、建設業界のイメージや実情、県内及び県外での就職について、それぞれの立場から意見を交わした。
中長期的な担い手の確保や育成が喫緊の課題である建設産業に対して、若者が抱いているイメージや仕事への考え方などを話し合い、これを若手人材の確保・育成・定着に繋げようと、昨年度に続いて開催したもの。交流会には、宮崎県建設業協会の建築委員15人と、宮崎県建設業協会の青年部及びチームラポールから8人が参加した。
開会式で挨拶に立った宮崎県建設業協会の河野孝文建築委員長は、建設業への入職や地元での就職に不安を抱える学生の話しを耳にすることを説明。「実際に現場をまとめている方々と意見を交わすことで、建設業に対する知識や理解を深め、これからの人生を楽しく歩んでいくための引き出しを増やしてもらいたい」と呼び掛けた。
6つの班に分かれて行われたグループディスカッションでは、両会の会員が建築科を選んだ理由や県内・県外を選択する際の判断基準などを生徒に尋ねた。生徒は給与や休暇のほか、求められる資格や能力等について熱心に質問し、会員は自身の経験を交えながら「現場では資格が不可欠、そのためには勉強が必要」とアドバイスした。
グループディスカッションの内容を発表した生徒は、「県内と県外の違いを聞くことができた」「資格を取り、必要とされる人材になって、建設業界を盛り上げたい」と話した。一方で会員は、「しっかりと将来について考えていて頼もしい」「進学や就職、県内・県外のそれぞれのメリットを考えて将来の進路を決めて欲しい」と述べた。
グループディスカッションに参加した宮崎県建築協会の金丸宜裕監事は、「地元への愛情を持ちながら、県外での進学や就職を選択する学生も多い。彼らや彼女らが、いざ宮崎に帰ろうと思った時に、地元にも魅力ある建設会社が数多くあり、いつでも受け入れる体制が整っていることが少しでも伝われば」と期待を込めた。