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県建設業協会と県建築協会

 一般社団法人宮崎県建設業協会(山﨑司会長)と一般社団法人宮崎県建築協会(増田秀文会長)は3月14日、県立宮崎工業高等学校で建築科1年生の生徒を対象とした交流会を開催した。会員企業の技術者が仕事の内容や魅力を紹介したほか、建設業のイメージや実情、地元就職についてグループディスカッションで話し合った。

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 労働者の高齢化や若手技術者の不足が進む建設産業に於いて、将来に向けた担い手の確保・育成は全国的にも大きな課題だ。一方で、県内高校卒業者の県内就職率は全国でもワーストクラスにあり、さらに、県内工業系高校に於ける県内建設業就職率は10%台と、その低さが数字として顕著に現れている。

 開会に先立ち挨拶に立った宮崎県建設業協会の山﨑会長は、建設業がものづくりを通じて社会に貢献し、夢を持って入職できる産業であることを強調する一方、担い手の確保や育成が喫緊の課題であることを説明。「建設業や将来の進路に対してどのような思いを持っているのか、率直な意見を聞かせて欲しい」と生徒に呼び掛けた。

 体験講話を行った宮崎県建設業協会会員の井手上涼平氏は、施工管理がイメージを形にする仕事であることを説明。入社当時のエピソードや県外で携わったマンション建設工事での出来事を交えつつ、工期中に様々な問題が生じたりもするが、苦労した分、職人らと協力して完成させた時の達成感や感動が大きいことを紹介した。

 同じく、宮崎県建築協会女性技術者の会(チームラポール)の鶴田美紀子氏は、事務職で入社した設計事務所でCADを覚え、現在は住宅の新築やリフォームに携わっていることを説明。顧客の希望を形にし、完成時に喜んでもらえることが仕事の魅力であることを強調し、「将来、私達と一緒に仕事をしてもらえれば」と話した。

 7つの班に分かれて行われたグループディスカッションでは、両会から参加した約30人の会社経営者や現場技術者、営業担当者が各テーブルに加わり、工業高校や建築科を選んだ理由、就職先を決める際に重視することを生徒に尋ねた。一方、生徒は会員に対し、給与や休暇の実情、求められる資格や能力等を熱心に質問していた。

 参加した男子生徒は「県内・県外就職のそれぞれのメリットやデメリットなどを聞くことができて良かった」「コミュニケーション能力が求められることを学んだ」などと話した。また、女子生徒は「女性は進学が一般的だと思っていたが、就職するのも素敵だと感じた。資格取得や進学、就職に向けて真剣に学んでいきたい」と話した。

 グループディスカッションに参加した宮崎県建築協会青年部の投山治部会長は、「県外の建設業に入職し、地元へのUターンの際に他の産業に転換するケースも多い。交流会を通じて、地元で就職する良さや地元にも魅力ある建設業が数多くあること、受け入れる体制が整っていることが少しでも伝われば」と期待を込めた。