日向地区建設業協会青年部(坂本浩一部長)は12月12日、門川町立門川小学校で土木イベント「小学生と働きたーい!」を開いた。宮崎県日向土木事務所の協力のもと、同校の6年生72人を対象に出前講座や体験学習を行い、土木の仕事や魅力をPRした。
イベントは、キャリア教育の一環として働くことの意義を学び、啓発的経験や進路意識の伸長、知識及び技術の習得に対する関心を高めると同時に、土木に対するイメージアップや魅力の発信、公共事業の役割を知ってもらおうと取り組んでいるもの。
この中で青年部が実施する「小学生に伝える土木のミリョク」は、建設産業の課題や社会資本の整備・維持管理等に関する研究・活動を支援する宮崎県建設技術推進機構の宮崎『ひと・まち・みらい』づくりに関する研究・活動等助成事業に選定されている。
開会式で坂本部長は、担い手不足や技術の継承など建設業が抱える様々な課題を踏まえ、土木の魅力を伝える活動を行っていることを説明。生徒に「土木について楽しみながら知ってほしい」と呼び掛け、全員で「ご安全に」と発声して、出前講座を開始した。
日向土木事務所の担当者は、安全で走りやすい道路を造るためにトンネルや橋梁を設置したり、山を削って道路を拡げ、崖や斜面が崩れないように工夫していることを説明。花を植えるなどして、道路を綺麗にすることも土木の仕事であることを紹介した。
一方で、将来も形や地図に残るモノを造り、地域の役に立てることが土木の魅力であることを説明。地域の生活基盤を造ることによって、安心で安全な暮らしや経済の発展に貢献できる仕事であることを説明するなど、土木の果たす役割や重要性を伝えた。
体験学習では、青年部員が指導にあたり、▽運動場の排水処理施工▽体育館入り口スロープ施工▽重機試乗体験▽ドローンの操縦―に挑戦。体育館入り口では、車椅子が昇降できるよう、生コンを型枠に流し込んで締め固め、コテで均してスロープを完成させた。
慢性的に水が溜まっていた運動場では、校舎と運動場の昇り降りに不便を感じていたため、地盤を均して張コンを打ち、水溜りを解消する補修作業に取り組んだ。このほか、重機体験では高所作業車やバックホウに試乗し、これを使った魚釣りゲームに挑戦した。
イベントに参加した生徒は、「初めての体験ばかりで難しかったけど楽しかった」「土木の仕事や役割などを知って興味を持った」などと笑顔で話した。