宮崎県建設業協会女性の会(宮島百合子会長)は、10月20日に宮崎市内の大型商業施設で女性作業服のファッションショーとPRイベントを開いた。多くの買い物客らが足を止め、高校生がデザインした女性作業着のショーを観覧したほか、女性の活躍推進を目的とした取り組みに関する女性技術者・技能者の話しに耳を傾けた。
イベントのテーマは「未来をデザインしてみよう~土木とファッションが出会うとき~」。将来の担い手不足が喫緊の課題である建設業に於いて、女性の活躍推進に向けた環境整備が進んでいることを、イベントを通じて知ってもらい、女性の入職促進に繋げようと開催したもの。宮崎県と一般社団法人宮崎県建設業協会が共催した。
ショーで披露された女性作業着10点は、県立高城高等学校及び県立飯野高等学校の生徒がデザインし、パタンナーや縫製職人の協力を得て完成させたもの。デザイン画の選別には、小林市出身の世界的デザイナー・鳥丸軍雪氏も協力した。イベントでは、プロのモデルがランウェイを歩きながら、作業服の魅力を更に引き出した。
生徒がデザインした作業服は、白のつなぎの襟や袖に赤のポイントをあしらったものや、青のトップスに格子状のラインが入った白のニッカポッカを合わせたもの、サスペンダーや花柄、リボンでかわいらしさを表現したもの、迷彩柄で力強さを表現したものなど様々。多数のポケットを付けるなどして現場での作業も意識した。
同時開催されたPRイベントでは、内装工や塗装工、建築大工、土木工事、建築設計に従事する女性技術者・技能者5人がステージに登壇。それぞれの立場から建設業に入職した動機や建設業の魅力、女性を取り巻く建設現場の状況を説明し、女性も活躍できる建設業の構築に向けた取り組みが進められていることなどを紹介した。
イベントの司会を務めた宮島会長は、災害対応や社会インフラの整備・維持管理といった建設業が果たす役割を観覧者に紹介したうえで、未だ建設業に従事する女性が少ないことを説明。イベントを通じて、「建設業界全体で女性も働きやすい職場の構築に向けた取り組みを進めていることを知ってもらいたい」と期待を込めた。