土木建設に関する技術力と社会性を兼ね備えた技術者を育成する「宮崎県産業開発青年隊」の平成29年度修了式が、2月21日に宮崎県建設技術センターで行われた。式には今年度の修了生61人とその保護者、宮崎県の河野俊嗣知事、青年隊OBで組織する青友会や県内建設関連団体の代表らが出席し、修了生の晴れの門出を祝った。
宮崎県産業開発青年隊は、即戦力となる土木建設エンジニアを育成する教育機関。土木建設に必要な技術や知識を身につけるとともに、多くの資格を取得することができ、ほぼ100%の就職率を達成している。平成22年度からは指定管理者である宮崎総合学院が、青年隊の伝統と民間のスキルを合わせた教育プログラムを実践している。
平成29年度の修了生は、高卒者等を対象に基礎知識と各種技能の修得を図る施工管理課程が48人、施工管理課程修了生や土木系学科卒業者等を対象に専門知識と各種技能の修得を図る専攻課程が13人。施工管理課程の修了生14人は専攻課程に進学し、その他の修了生は県内外の建設会社や測量・コンサル会社、市役所等に就職する。
21日に行われた式典では、修了生全員の名前が読み上げられたのち、河野知事が施工管理課程代表の有元悠二氏、専攻課程代表の甲斐脩也氏に修了証書を授与。専攻過程の野口龍哉氏から隊旗の返還を受けた。
河野知事は、建設産業への就業者数が減少し、技術者の高齢化が進む中、「若く優秀な技術者を輩出できることを心強く感じている」と挨拶。「青年隊修了生としての誇りと自信を胸に、様々な困難を乗り越え、何事にもチャレンジし、ここで培った土木建設技術を発揮し、建設産業を大いに盛り立てて欲しい」と期待を寄せた。
来賓祝辞では、宮崎県議会の蓬原正三議長、宮崎市の戸敷正市長、宮崎県建設業協会の山﨑司会長が挨拶。山﨑会長は、建設産業が地域の経済や雇用を支え、県民の生命・財産を守る重要な責務を担うことを強調。「それぞれの立場で技術の研鑽に励み、建設産業は自分達が守り育てるという気概と信念を持って頑張って欲しい」と呼び掛けた。
修了生を代表して答辞を述べた施工管理課程の徳丸大夢氏は、青年隊で過ごした一年間を振り返り、「青年隊の仲間は一生の宝」であり、知識や技術のほか社会人としての責任など多くのことを学んだと述べ、「修了生がそれぞれの分野で活躍し、新時代をリードできる技術者になれるよう頑張っていく」と決意を語った。
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