日南市の富岡建設株式会社(柳橋恒久代表取締役)は9月7日、平成30年度の「安全推進大会」を日南市内で開いた。大会には、同社及び協力会社の職員ら100人超が参加。参加者一同は、大会を通じて更なる安全意識の高揚を図ると共に、ゼロ災害の達成に向けて、積極的に安全衛生活動を推進することを固く誓った。
柳橋社長の挨拶を代読した太田幸弘取締役専務は、同社が今年4月から完全週休2日制をスタートさせたことを説明。担い手不足や離職者数の増大が課題である建設業に於いては、働き方改革等を通じた魅力ある会社づくりが急務であり、「当たり前のように休日を家族と楽しむ社員を見ると、決断は間違いではなかった」と所見を述べた。
挨拶ではこのほか、自然災害等への復旧を含め、建設業が県民の安全・安心を守る役割を担っていることを指摘。如何なる状況下でも労働災害防止対策に取り組む必要性を訴え、安全施工と技術の改善進歩、経営の合理化を図りながら「労働災害を出さないという強い信念と常に初心を忘れず、謙虚な気持ちで取り組んで欲しい」と述べた。
同社が施工した国道220号志戸辻地区の災害復旧工事について発表を行った渡辺隆二工事次長は、発災から現地調査、施工、復旧完了に至る一連の流れを写真や資料、映像を使って説明。危険が伴う被災地に於いて施工する上で留意した点などを紹介し、早期の復旧完了に尽力した社員及び協力会社に感謝の意を示した。
安全講話を行った日南警察署交通課の榎木田治氏は、管内に於ける交通事故の発生状況や事例を説明し、発生原因の最多を占める漫然運転の防止等を呼び掛けた。日南市東地区地域包括支援センターの米津真澄氏は、認知症の人との正しい接し方や、当人及び家族を手助けするサポーターの養成に取り組んでいることを紹介した。
表彰式では、国土交通省の表彰受賞工事に従事した▽川越広海氏▽肥川伸一郎氏▽米衛政義氏▽倉永友則氏―の4人、優良従業員表彰を受賞した崎村克己氏と外山政樹氏、安全標語の最優秀作品賞を受賞した河野修二氏を表彰したほか、協力会社の▽三興建設▽川畑建設工業▽山内重機▽有馬クレーン工業▽中央クレーン機工▽太洋ヒロセ▽清友開発▽エコプラザつわぶき▽日本道路▽広洋道路▽積水ヒノマル▽太陽―に感謝状を贈った。
参加者一同を代表して、富岡博道氏が安全の誓いを朗読。安全に関する経験やノウハウを繋いでいくことの大切さを認識した上で、安全に対する慣れや過信を捨てて労働災害の防止に取り組むとともに、トップから事業場の全員が一体となって日々の安全活動を推進し、災害ゼロに向かって全力を尽くすことを固く誓った。