宮崎県は7月31日、働きやすい職場を認定する「ひなたの極(きわみ)」認証制度に基づく第1回認証書授与式を県庁で行った。式では、建設業の株式会社岡﨑組(宮崎市)、製造業のKIGURUMI.BIZ株式会社(前同)、清掃・不動産業のグローバル・クリーン株式会社(日向市)の3社に、河野俊嗣宮崎県知事から認証書が手渡された。
平成30年2月に創設した「ひなたの極(きわみ)」認証制度は、仕事と家庭の両立の実現に向けた職場環境づくりを積極的に行っている企業や事業所のうち、特に優れた取り組み成果が認められる企業等を知事が認証するもの。
対象は、宮崎県内に本社または事業所があり、常時雇用する労働者を有して事業活動を行う法人で、労働基準法や育児休業、介護休業等に関する法律等の関係法令を遵守し、これらの法令に則した就業規則等を整備している必要がある。
認証されるためには、働き方(休み方)の見直しや育児・介護休業制度等の整備など、県が定める23の審査項目について、一定以上の得点を獲得しなければならない。認証企業等は県のホームページに企業名等を掲載するほか、就職説明会等への優先参加や宮崎県中小企業融資制度に於ける優遇措置等のメリットがある。
認証企業のうち岡﨑組は、長時間労働の常態化が課題となる建設業に於いて、所定外労働時間の削減や年次有給休暇の取得促進などに明確な目標を掲げて取り組んでいる。グローバル・クリーンでは、ライフスタイルに合わせた働き方ができる職場環境づくりに取り組み、女性や高齢者、障がい者など多様な人材が活躍している。
授与式で岡﨑組の岡﨑勝信代表取締役は、職員の出退勤や営業管理をIT化するなどして業務の効率化を積極的に推進するとともに、職場環境の改善に努め、それを広くアピールすることで優秀な人材の獲得に繋げていることを説明。「当社及び社員の努力が認めれたことをとても嬉しく思う」と話した。
河野知事は、職場環境の改善と生産性の向上が相乗効果で互いに高まっていくことに期待感を示しつつ、「先陣を切った3社の取り組みや気運を広めていくことが必要」と述べ、制度の周知に対して協力を求めるとともに、「温かく、働きやすく、互いに思いやりがある宮崎を広く発信していきたい」と話した。