株式会社坂下組(坂下利博代表取締役社長)は6月20日、宮崎市内で平成30年度の「安全大会」を開催した。「みんなで危険ゼロの職場をつくろう!」を大会テーマに掲げ、参加した同社及び協力会社の社員約330人が安全意識の更なる高揚を図り、無事故・無災害を達成することを固く誓った。
開会挨拶で坂下孝二取締役副社長は、昭和3年の創業から今年が90周年の節目にあたることを紹介。建設業界に於ける技術の進化や雇用形態の変化に伴い、最新の技術及び機器を活用した労働災害の未然防止に取り組んでいることを説明し、「大会を通じて何か一つでもヒントを持ち帰っていただきたい」と述べた。
挨拶に立った坂下社長は、県下に於ける労働災害の発生状況や近年の技術者及び技能労働者不足、建設業従事者の高齢化について言及。「災害防止対策が店社及び作業所に於いて円滑かつ効果的に講じられるよう、建設業労働安全衛生マネジメントシステム『SAKASHITA・COHSMS』を確実に実施すべき」と強調した。
このほか、安全衛生管理が全てに優先することをしっかりと認識するために、労働安全衛生関係法令を遵守し、自主的な安全衛生活動の活性化を図ることが重要であると指摘。「各職場に於いて安全意識の一層の高揚を図るとともに、関係者が一丸となって安全衛生活動を効果的に着実に実行してもらいたい」と協力を求めた。
表彰式では、安全優秀賞及び安全努力賞を受賞した同社社員8人、安全施工と無事故・無災害の完工に尽力した協力会社5社(いずれも後述)のほか、平成30年度の安全衛生スローガン「みんなで目指そうゼロ災害 初心に帰る 節目の年」を発案した甲斐明実氏(株式会社コーソク)に坂下社長から表彰状が贈られた。
安全優秀賞の受賞者による社員発表では、市役所庁舎建設工事やマンション建設工事の現場に於いて、転倒災害や第三者災害の防止に努めるとともに、地域貢献活動にも積極的に取り組んだことを説明。バイパス整備に伴う橋梁下部工では、現場特有の課題に対応した安全衛生対策に積極的に取り組んだことを紹介した。
安全重要推進事項の発表では、平成30年度の安全衛生目標を重大災害・公衆災害の「ゼロ達成」とすることを鹿嶋孝市安全衛生室長が説明。リスクアセスメントの確実な実施や三大災害防止対策の徹底に加え、熱中症予防及び有害物質等のばく露防止対策、飛来・落下災害及び転倒災害防止対策等を徹底することを説明した。
小林本店建築部の山城友哉氏が「品質管理及び環境保全活動と安全管理の一体化に向け、創意工夫を凝らした労働災害防止に全力投入する」「建設業労働安全衛生マネジメントシステムを確実に実施・運用する」と宣言。有限会社有馬クレーンの有馬耕司専務取締役の掛け声に合わせて、参加者全員で大会テーマを唱和した。
大会ではこのほか、九州旅客鉄道株式会社宮崎総合鉄道事業部の宮野原佳部長が「鉄道の再生~ふるさと宮崎を元気に~」と題して講演を行い、同社の安全やサービス改善に対する取り組みを紹介した。大会第2部の懇親会では、歓談や情報交換を通じて親睦を深め、無事故・無災害の達成へ意を新たにした。
表彰受賞者は次のとおり(敬称略)。
*社員表彰
▽安全優秀賞=岩﨑真幸、片平雅也、佐藤宏治
▽安全努力賞=大塚哲成、山城友哉、薗田啓二、黒木泰寛、井上知己
*協力業者表彰
▽安全表彰=(有)有馬クレーン工業、平和仮設(株)、ショーボンド建設(株)、(株)田中建設、(有)山口鉄筋。