県内の建築関連団体や不動産関係団体、行政機関等で組織する宮崎県住生活協議会は11月18日、宮崎市のイオンモール宮崎で住まいの無料相談会「住まい・る・メッセ」を開催した。会場内に設けられた無料相談窓口や情報提供コーナーに多数の買い物客が訪れ、住まいに対する関心の高さがうかがえた。
住まいに関する相談コーナーでは、一般社団法人宮崎県建築士事務所協会の会員企業に所属する建築士が、住宅の購入や建設、耐震診断、リフォームに関するカップルや夫婦の相談に丁寧に回答したほか、弁護士が法律相談にも対応した。
情報提供コーナーでは、熊本地震で倒壊した木造家屋や応急危険度判定の模様をパネルで紹介。住宅の耐震化の必要性を訴えた上で、耐震診断や耐震改修に係る市町村、一般社団法人宮崎県建築住宅センターの補助制度を紹介した。このほか、住宅のリフォーム事例のビフォー・アフターを写真で紹介した。
会場内では、協議会の会員団体である一般社団法人宮崎県建築業協会が木工教室を開き、会員が手伝いながら参加した親子がすのこ造りに挑戦した。一般社団法人宮崎県建築士会は、タイルを並べたオリジナルコースタの製作体験を行ったほか、子ども達がストローハウスで家をつくり、耐震実験や補強を行った。
一般社団法人宮崎県建築協会は、陶芸等で用いられる粘土を使った光るどろだんごの製作体験に協力。宮崎県しろあり対策協会は、しろあり被害にあった家屋の模様を示すなどして注意喚起した。アンケートの回答者を対象とした抽選会も行われ、イベント会場は終日、多くの来場者で賑わいを見せた。
宮崎県県土整備部建築住宅課の石見徹主幹は、「南海トラフ巨大地震の発生が危惧され、安全・安心を守るためにも住宅等の耐震化の重要性が高まっている。官民が一体となって役立つ情報を発信していきたい」とイベントの意義を強調。また、「様々な体験教室を通じてものづくりに興味を持ってもらえれば」と話した。