一般社団法人日本塗装工業会宮崎県支部(朽木充嗣支部長)は11月5日から7日まで、宮崎市の県立宮崎工業高等学校で平成30年度の「塗装奉仕活動」を行った。経年劣化していた階段室を対象に、5日から6日にかけて養生や下地処理、下塗り、錆止めなどの準備を行い、7日に同校建築科2年生の40人と塗り替え作業を行った。
日本塗装工業会では、11月16日を「いいいろの日」と定め、全国各地でボランティア活動を展開。宮崎県支部に於いても県内3地区の持ち回りにより、各施設で塗装奉仕活動を行っており、社会貢献活動への取り組みが顕著な企業や団体を表彰する宮崎県の「社会貢献活動実践企業表彰」を受賞するなど、高い評価を得ている。
いいいろの日の塗装奉仕活動に加え、担い手不足や熟練技能者の高齢化など多くの課題を抱える専門工事業の現状を踏まえ、実際に作業を体験することで塗装という仕事を身近に感じ、ひいては建設産業に関心を持ってもらおうと、宮崎県支部では平成27年度から高校生を対象とした塗装体験にも取り組んでいる。
7日の作業に先立ち、朽木支部長が生徒達に挨拶。「現場では技能も重要だが、第一に安全が優先される。安全に留意して、常に真剣に取り組まなければならない」と作業上の心構えを説いた上で、「お客様には高品質で美しい仕上げのモノを引き渡さなければならない。体験を通じて塗装の技能や楽しさを学んで欲しい」と話した。
生徒達は、あらかじめ作業準備を行っていた校舎階段や通路に移動。宮崎県支部に所属する塗装技能士の指導のもと、初めての塗装作業を体験し、新品同様に綺麗になった自身の作品に笑顔を浮かべていた。参加した生徒は「授業で技術に関しては学んでいたが、実際に経験するのは初めてだった。とても勉強になった」と話した。