宮崎地区電気工事業協同組合青年部(長友光広部長)は10月25日、宮崎市の県立宮崎工業高等学校(竹下弘一郎校長)で学生交流会を開いた。電気科に通う2年生40人に電気工事業や地元企業の魅力をPRしたほか、青年部員を交えたグループディスカッションで、部員それぞれの経験を交えながら進路などをアドバイスした。
進学や就職を控える学生の不安や悩みについて意見を交わし、魅力ある電気工事業、さらに地元企業をPRすることで安心して電気工事業に入職してもらおうと、宮崎県電気工事業工業組合では青年部協議会(横山義和会長)を中心に、県内各地で学生交流会を開催している。宮崎工業高校での開催は昨年に続いて2回目。
開会式で挨拶した宮崎地区電気工事業協同組合の久木山克信副理事長は、施工後に顧客から喜んでもらえた時の感動に言及し、自分で決めた仕事であればこそ「楽しく、長く続けることができる」と述べた。趣旨説明を行った青年部協議会の横山会長は、「交流会を通じて宮崎県内の電気工事業が皆さんの記憶に残れば」と話した。
体験講話を行った藤元克希氏は、自身が携わった初めの現場で「顧客を不安にさせないようプロとして振る舞う」「仕事をしやすくするためにはコミュニケーション」などを学んだと説明。電気は人の生活に不可欠である一方、施工不良等で人命に関わることもあると指摘し、将来、緊張感を持って仕事に取り組むよう呼び掛けた。
グループディスカッションでは、生徒と青年部員が7つの班に分かれて意見を交換し、生徒達はインターンシップで学んだことや電気工事業に対するイメージを発言した。青年部員は、仕事の内容や休暇・給与などの生徒達からの質問に丁寧に回答し、自身の経験を交えながら将来の進路の選択についてアドバイスした。
各班の代表に選ばれた生徒は「電気工事は仕事の幅が広く、資格が必要」「向上心があれば給料も上がる」「県内就職と県外就職のそれぞれに良い点がある」「電気工事は危険と隣り合わせだが、知識や準備があれば安全に仕事をできる」「企業が求める人材は学歴ではなくやる気」などと話し合いの結果を発表した。
宮崎地区青年部の長友部長は、「実際に現場で働く者の話しを聞くことで、電気工事業に興味を持ってもらい、将来的には地元企業に就職して欲しい」と期待を込めるとともに、「私たちも若い世代の意見や考えを企業や組合の取り組みに反映させることで、業界全体の活性化に繋げていきたい」と意気込みを語った。
交流会ではこのほか、実習として生徒達が電気ケーブルの切断や圧着にも挑戦。パナソニック株式会社エコソリューションズ社の廣瀬友亮氏が講話を行い、災害・防犯・日常生活での不安に対する備えとして、分電盤や火災警報器、太陽光発電システム等の設備を、電気工事業を通じて各家庭に提案していることを説明した。