高千穂地区建設業協会青年部(竹尾英樹部長)は7日、創立100周年を迎える県立高千穂高等学校で、同校の生徒や職員、西臼杵支庁土木課の職員らと共に「防災かまどベンチ」の製作に取り組んだ。作業を通じてものづくりの楽しさや喜びを生徒達に伝えた。
担い手不足が深刻化する建設業では、若手技術者の確保や技術の伝承が喫緊の課題となっている。同協会青年部では、建設業を正しく理解し、身近に感じてもらうため、学生等に建設業のやりがいや魅力を発信する取り組みを積極展開している。
これらの取り組みと合わせて、建設業を生業とする青年部の地域貢献活動の一環として、同校の創立100周年記念として生徒達の記憶に残り、更には学校及び地域の役に立つ機能を備えた「防災かまどベンチ」の製作に取り組んだ。
7日に行われた作業には、協会青年部員8人と西臼杵支庁土木課の職員3人に加えて、同校の生徒達が多数参加。西臼杵支庁、宮崎県建設業協会、西臼杵生コン事業協同組合、高千穂地区建設業協会、高千穂地区建設業協会青年部などが協賛した。
開始式では、西臼杵支庁土木課の桑畑正仁課長が防災かまどベンチの機能について説明。続けて、西臼杵共同生コンの興梠洋一試験室長が生コンについて、協会青年部の甲斐浩二氏が作業工程や注意事項、役割分担などについて説明を行った。
作業では、予め製作していた基礎部に、生徒達が練り上げたモルタルを塗布し、その上に耐火レンガを水平に並べる作業に協力して取り組んだ。慣れない作業に悪戦苦闘しながらも、3時間程度かけて5段積のオリジナル防災かまどベンチを完成させた。
作業に参加した生徒は、「防災かまどベンチはずっと残るものなので手伝うことができてよかった」「作業は難しかったけど楽しかった」など笑顔で話した。
閉会式で挨拶した竹尾青年部長は、「創立100周年を記念して、思い出に残るようなものができればと思い、関係各位の協力を得て、素晴らしいベンチが完成した。これを機に、建設業を就職先の選択肢の一つとして希望してもらえれば嬉しい」と話した。