毎年８月４日は「橋の日」。人や地域をつなぐ橋に感謝し、橋とふれあって郷土愛を深めることを目的とした「橋の日」イベントが、４日に宮崎市の橘橋で開かれた。県内で新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を踏まえ、市民や地元企業、関係団体らを招いての清掃作業は取り止め、代表者による献花のみを行った。
延岡市出身の湯浅利彦氏が提唱した８月４日の橋の日は、地域の生活や文化に密接な関わりを持つ河川や橋に感謝し、郷土を愛する心と河川の愛護・浄化への関心を育むもの。１９８６年に延岡市で初めてイベントが開かれ、２０１５年には全国４７都道府県で開催されるようになり、その動きは市町村にまで浸透している。
橘橋で行われた献花式では、宮崎「橋の日」実行委員会の大田原宣治会長が挨拶。「初のイベント中止で寂しい思いもするが、先人達の意志を今後も引き継いでいくと同時に、地域と地域、人と人とを結ぶ橋、そして私達の生活を下支えしている道路や河川等のインフラに感謝する『橋の日』の原点に立ち返りたい」と述べた。
その後、大田原会長ら代表者が橋への感謝を込めて献花を行った。宮崎「橋の日」実行委員会では、とんところ地震を題材とした絵本の県内全小学校への寄贈や橋に関する見学会の開催、私費を投じて初代橘橋を架けた福島邦成氏の紙芝居の制作と上演、県内外市町村での「橋の日」実施のための支援活動などに取り組んでいる。