県民にものづくりの大切さや楽しさを知ってもらおうと、宮崎県と宮崎県職業能力開発協会、宮崎県技能士会連合会が主催する「第38回技能まつり・ものづくりフェスタ」が、10月24日と25日の2日間、宮崎市内の大型商業施設で開かれた。県内の技能士会らが体験コーナーを設置し、親子連れや買い物客にものづくりの魅力を伝えた。
新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、各参加団体が2日間のうち1日だけブースを出展するなどして三密を回避。ものづくり体験の参加者に対しては、マスクの着用や連絡先の記入を求めたほか、参加者同士の間にパーテーションを設けた。
24日のイベントでは、宮崎県屋根工事組合連合会の青年部が瓦葺きを実演し、地震や台風、竜巻等に強い工法を紹介したほか、人気アニメをイメージした文字を瓦に貼り付けるブースを出展。畳工業組合技能士は、人形や花を飾るミニ工芸畳の製作体験を行い、広告美術技能士会は、カッティングシートを加工した切り絵の作成体験を行った。
塗装技能士会は、木製の小物入れを塗装する体験コーナーを設置。ステージイベントでは、デコラティブペイントの実演として、目地の入ったベニヤ板に吹き付け塗装を行ったほか、一般来場者にも参加してもらい、ローラー塗装や色合わせ(調色)の体験を行った。塗装技能士会の吉川大輔氏が、実演に合わせて作業の内容などを説明した。
25日のイベントには、左官技能士会が着色した壁塗り材を使ったコテ絵の作成体験、造園技能士会が石や苔、草木を使ったミニ箱庭の作成体験、建築大工技能士会が本立・花台の作成体験、鉄筋業組合が鉄筋の加工組立体験を実施。とび技能士会は、ステージイベントではしご乗りの実演を行い、会場を大いに盛り上げた。
イベントではこのほか、コンクリート積みブロック施工技能士会や型枠技能士会が、イラストや写真で法面復旧や型枠工事を紹介した。塗装技能士会の吉川氏は、「子ども達に技能を体験してもらい、興味を持ってもらいたい」と期待を込めるとともに、「様々な活動に積極的に取り組み、次の世代に技能を繋げていく」と意気込みを語った。