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労災撲滅へ安全対策など学ぶ 宮崎県法面保護協会が研修会

 一般社団法人宮崎県法面保護協会(工藤勝利会長)は14日、宮崎市内で平成28年度の「労働安全研修会」を開催した。研修会には、会員企業の技術者ら約30人が参加。県内における労働災害の発生状況や防止対策について学んだほか、法改正に伴うロープ高所作業の安全管理、災害と地域との関係に関する研修を受講した。

 研修会は、法面工事や斜面工事等に従事する協会員の技術者を対象に、工事現場の安全管理に役立ててもらおうと毎年開催されているもの。調査・設計から施工までを安全かつ円滑に行うために必要な知識や技術の習得、施工の信頼性向上、品質及び安全確保を図ることを目的としている。

 研修会で挨拶に立った安藤健二技術安全委員長は、無事故・無災害を達成することが通常のことであると強調。「労働安全の基本は人命の尊重であり、いかなる状況下でも労働災害はあってはならない」と述べたると共に、「安全の基本に戻り、災害の無い明るい職場環境をつくり、地域社会へ貢献して欲しい」と呼び掛けた。

 安全講話では、宮崎労働基準監督署安全衛生課の木野宮柔剛課長が、県内建設業の労働災害発生状況を説明すると共に、土木工事に於ける労働災害の発生事例を紹介。安全パトロールの結果を踏まえた安全対策として、スムーズな作業の実施に向けた対処法を解説し、現場に於ける安全衛生活動の徹底を訴えた。

 一方、法改正によるロープ高所作業の安全管理について講演した工藤興業の佐藤郁朗氏は、▽ロープ高所作業の方法▽メインロープ等の種類・構造・強度と取り扱い方法▽墜落災害防止のための措置▽安全帯及び保護帽の使用方法と保守点検方法―などを分かり易く説明し、参加者は今後の作業に活かそうと熱心に耳を傾けていた。

 研修会ではこのほか、防災士の久保田軍氏が「災害と地域との関係」と題して、災害時に建設業が果たす役割や災害予備隊の活動内容について解説。大和開発の原田良昭氏の指導の下、参加者一同がグループを作り、現場における労働安全衛生上の問題点について話し合う問題提起ミーティングも行われた。

 

研修会のもよう