国土交通省延岡河川国道事務所と延岡地区アイ・コンストラクション推進協議会は11月18日、延岡市内の建設現場で「アイ・コンストラクション見学会」を開催した。見学会には延岡河川国道事務所や宮崎県、延岡市などの技術系職員ら約70人が参加し、国交省が推進するICT技術などに対する理解と見識を深めた。
見学会は、延岡河川国道事務所発注の恒富地区掘削工事(延岡市古城町・施工=山崎産業)の現場で開催。挨拶に立った延岡河川国道事務所の北園猛所長は、UAVやレーザースキャナーを用いた測量が今後の主流となり得る技術であることを強調し、「見学会で得られた情報をそれぞれの職場で共有して欲しい」などと呼び掛けた。
その後、山崎産業の担当者が「ドローンによる3次元測量」、創建の担当者が「3次元スキャナーによる測量」について実演を交えながら説明。見学会終了後に延岡建設会館で行われた座学では、九州地方整備局施工企画課施工係の田原秀樹係長が「i-Constructionへの取り組み」を紹介した。
「3次元マシンガイダンス及びコントロール」をテーマに講演した竹尾組の竹尾英樹氏は、情報化施工の概要や検証結果等を説明。創建の安藤靖氏は「3次元レーザースキャナーを用いた出来形計測実例及びその他活用事例」、山崎産業の髙須聡氏は「ドローンによる3次元測量」について、それぞれの活用事例やメリットを紹介した。
延岡地区アイ・コンストラクション推進協議会の山﨑司会長は「これからの建設産業を担う若い力を如何に確保していくかが大きな課題」であると共に、労働者不足や職場環境の改善を図る上で現場の生産性向上が必要不可欠であることを強調。「ICTを活用することで施工管理や書類の簡素化、安全施工が期待できる」などと話した。