建設産業の魅力を若者に知ってもらおうと、一般社団法人宮崎県建設業協会(山﨑司会長)は11月14日、県立日向工業高等学校の建築科1年生を対象とした出前講座と現場見学会を開いた。建設業に携わるプロの講義や現場見学等を通じて、参加した31人の生徒達は働くことの意義を感じ取り、建設産業に対する理解と見識を深めた。
宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内工業及び農業高校の建設系学科生徒を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区建設業協会)などに積極的に取り組んでいる。
14日に日向市役所で行われた出前講座では、日向市教育委員会の一木博文主任技師と建築住宅課の三浦雄大技師が「地震から建築を考えよう」と題して講義を行った。両氏は、熊本地震の被災地で行った建築物の応急危険度判定や宅地危険度判定の活動等について説明し、生徒達は真剣な眼差しで講師の話に聞き入っていた。
講義終了後には、坂下・内山・杉本JVが施工する「宮崎銀行日向支店新築移転工事」の建設現場に移動。山本浩史現場所長から工事概要や工程等について説明を受け、3つの班に分かれて実際に施工状況を見学した。このほか、宮崎県建築士会日向支部が主導する日向市庁舎建設工事の見学会も行われた。
建築士を目指して勉学に励んでいる生徒は、「以前に木造の建築物を見学したことがあったが、今回は鉄筋コンクリート造だったので、また勉強になった。将来のために今日の体験を役立てたい」などと話した。