宮崎県と一般社団法人宮崎県溶接協会(碕山裕和理事長)が主催する平成28年度「第61回宮崎県溶接技術競技会」が、9日に宮崎県工業技術センターで開かれた。溶接技術の発展や技能者の資質・技能の向上を目的に毎年開催されているもの。県内7地区の予選を勝ち上がった40人が出場し、日頃の業務で培った技術を競った。
開会式で挨拶に立った溶接協会の碕山理事長は、「多くの先輩方が溶接技術の向上や人材の育成などを目的に脈々と受け継いでいる大会。改めて諸先輩方に感謝を申し上げたい」と話すと共に、「緊張しているとは思うが、これまで一生懸命に鍛錬してきた成果を発揮できるよう、平常心で競技に臨んで欲しい」と選手を激励した。
工業技術センターの冨山幸子所長は「本県の溶接技術が更にレベルアップしていくことを期待する」と挨拶。来賓として招かれた宮崎県議会の松村悟郎議員は「地区代表の誇りを持って挑戦して欲しい」と述べた。前年度団体優勝の延岡地区から優勝旗が返還され、競技上の注意説明や選手紹介が行われた後、会場を移して競技を開始した。
競技はアーク溶接と半自動溶接の2部門で実施。競技課題は薄板を用いた横向突合せ溶接と、中板を用いた立向突合せ溶接の2種目で行われた。55分間の競技時間において、審査員の厳しい視線が注がれるなか、選手達は真剣な面持ちで課題に取り組み、文字どおり熱い「火花」を散らしていた。
今後の日程は、12月21日に開く審査会で成績優秀者を決定。来年1月18日に表彰式を執り行い、団体賞と個人賞の各賞を表彰する。成績優秀者10人は、同年6月に福岡県で開催される九州大会に出場し、このうち本県代表選手2人が同年10月に神奈川県で開かれる全国大会に出場する。