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専門校生に工法や工夫を紹介 鹿児島営繕事務所が見学会

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▲写真は見学会の模様

 国土交通省九州地方整備局鹿児島営繕事務所は4月20日、県立産業技術専門校の生徒を対象とした現場見学会を、施工中の九州森林管理局西都児湯森林管理署の新築工事現場で開いた。施工者である丸宮建設株式会社や株式会社恒富電業、株式会社明光社らの協力の下、国の庁舎で初めてCLT工法を採用した新築工事の現場を見学した。

 木造建築科及び建築設備科の生徒約60人を対象に、実際の木造建築工事の現場を体感してもらうことで建設業に対する理解や興味・関心を深め、将来に於ける担い手の確保やものづくりの魅力発信に繋げようと開催したもの。鹿児島営繕事務所の浅野智所長は「皆さんが学ぶ木造建築物の実際の生の現場を見て欲しい」と呼び掛けた。

 見学会では、鹿児島営繕事務所の担当者が工事概要や進捗状況を説明。周辺環境と調和した落ち着きのある外観や騒音防止対策に配慮した仕様の決定、柱のない事務空間の創出、会議室とトイレ部分へのCLT採用による全面木質化、一般住宅と事務庁舎の設計上の違いなどを紹介したほか、建築・電気・機械の工程管理の重要性を説いた。

 その後、生徒達は二つの班に分かれて実際に現場を見学。引率した鹿児島営繕事務所及び施工者の説明に耳を傾け、「効率的に作業を進めることができる資材置き場の確保が必要」「現場が保育園と隣接しているため、乳幼児の昼間の就寝時間には音の出ない作業に努めている」などといった、現場環境に応じた工夫などを学んだ。

 見学終了後には、丸宮建設の担当者が現場写真を示しながら、施工する上での留意点やポイントなどを解説し、ものづくりの魅力とやりがいを伝えた。質疑応答では、「現場で最も苦労したことは」との生徒からの質問に対し、「木材の品質管理や異なる方向の木材を繋ぐ仕口の強度確保などに留意している」などと答えた。