日向市は、平成23年度に策定した日向市公営住宅長寿命化計画の改定案をまとめた。計画期間は平成30年度から39年度までの10年間で、市営住宅全団地(29団地/1332戸)を対象とする。増加する空家の有効活用や将来ストック量の推計を踏まえ、新規整備や建替は行わず、既存ストックの計画修繕・改善等で対応する。
上位計画である総合計画・基本計画や関連計画(公共施設等総合管理計画等)との整合性を図るために現計画を改定する。計画期間満了時に約7%減を見込む公営住宅の需要予測を踏まえ、市営住宅の長寿命化に資する予防保全的な管理及び改善を計画的に推進し、ライフサイクルコストの削減と事業量の平準化に繋げる。
改定案では、国が示す公営住宅等の活用手法選定フローを参考に、躯体や避難の安全性、居住性等の判定基準を踏まえ、全団地を対象とした概ね30年程度の長期的な管理見通しを作成。その結果、計画期間内に508戸で個別改善が必要と判定したほか、改善事業の実施時期を計画の前期もしくは後期にそれぞれ分類した。
一方で、計画期間内に耐用年数を経過する岩脇住宅2棟と山陰住宅7棟は用途廃止等を検討する。その他の団地に関しても定期的な点検を行い、適切な時期に予防保全的な修繕を行うことで居住性及び安全性等の維持・向上を図る計画修繕に取り組む。供給と需要のバランス等を考慮しながら、1戸1台以上の駐車場整備も検討する。