建設産業の魅力を若者に知ってもらおうと、一般社団法人宮崎県建設業協会(山﨑司会長)は26日、県立宮崎農業高等学校の環境工学科2年生を対象とした出前講座と現場見学会を開いた。建設業に携わるプロの講義や現場見学等を通じて、参加した33人の生徒達は働くことの意義を感じ取り、建設業に対する理解を深めた。
宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内工業及び農業高校の建設系学科生徒を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区建設業協会)などに積極的に取り組んでいる。
26日に宮崎農業高校で行われた出前講座では、宮崎地区建設業協会の児玉清和理事と米丸順也監事が講師を務め、建設業全般の仕事内容や建設工事の種類を説明。オーケストラ的な産業として各部門ごとに役割を分担していることや、最新技術としてドローン・ICT技術の活用が現場で進んでいることなどを紹介した。
このほか、建設業界が若年者不足という課題を抱える一方、達成感・充実感があり人に喜ばれる仕事であるといった魅力などもPRし、「建設関連産業に就いて愛する郷土を共に守っていこう」と呼び掛けた。質疑応答では「資格はどのくらい必要か」「きついと感じたことは」といった生徒からの質問に丁寧に回答した。
授業後には、バスに乗って東九州道(清武~北郷)芳ノ元トンネル北新設(三期)工事の現場に移動。発注者である宮崎河川国道事務所の担当者が計画概要や整備効果等について、施工者である五洋建設の担当者が掘削~吹付~仕上げの手順について説明を行い、実際に施工中のトンネル内を歩いて見て回った。
生徒達はこのほか、県道高鍋美々津線東都農工区道路改良工事(施工=河北)の現場を訪ね、工事概要や施工状況について説明を受けたのち、ドローンが飛行する模様などを見学した。同校の梯純也さんは「勉強も大切だが気持ちが重要だということを学んだ」「授業と見学を通じて建設業に少し関心を持った」などと話した。