公募型プロポーザル方式により「門川町新庁舎建設設計業務」の業者選定を進めている門川町は、31日に代表企業枠の二次審査(プレゼンテーション・ヒアリング)を公開で実施。参加した2者の提案内容を審査した結果、最優秀者に株式会社梓設計九州支社、優秀者(次点)に西日本技術開発株式会社宮崎営業所を特定した。
経年劣化や狭隘化、耐震性等の課題を抱える役場庁舎を建て替える計画。町がまとめた基本構想では、▽ユニバーサルデザインに配慮した庁舎▽行政経営の効率化につながる庁舎▽町民の安全を守る防災拠点としての庁舎▽議会活動を推進する場▽無駄を省いた経済的な庁舎―の5項目を庁舎建設の基本方針に設定した。
建設場所は町有地の高台(門川町平城東1番1号、平城近隣公園、敷地面積1万4600m2程度)。財源に国の緊急防災・減災事業債を活用する予定でいることから、総務省が定める地方債同意等基準運用要綱に基づき、新庁舎の延床面積を約5000m2と試算する。これに基づく建設費用は概算で約30億円を見込む。
今回発注する業務では、新庁舎建設工事とそれに付帯する外構工事等に係る基本計画策定支援業務、基本設計及び実施設計業務、建築遂行上必要となる法令または条例等にもとづく資料作成、申請手続業務等を行う。委託期間は平成31年3月31日まで。税込の予算額を1億0443万6000円と設定している。
公募型プロポーザル方式で行った事業者の選定は、代表企業枠と町内企業枠に分けて実施。代表企業枠の審査で最優秀者に特定された者は、町内企業枠の審査で候補者として特定された全ての者を対象にヒアリング等を実施し、自らの責任で最適と判断される1者以上を選考して、設計共同企業体を結成する。
町内企業枠に関しては、9月29日に審査を行い、既に候補者を特定済み。代表企業枠に関しては、同日に行った一次審査を通過した2者を対象として公開プレゼン・ヒアリングを行い、優れた提案を行った梓設計を最優秀者に特定した。今後、同社が町内企業枠と結成するJVと協議を行い、今月中頃にも契約を締結する見通し。
事業スケジュールによると、今年度は新庁舎建設に係る基本計画を策定すると共に、建設場所の地質調査を実施。新庁舎建設基本計画と、同時進行で策定を進めるオフィス環境整備計画の内容を踏まえ、30年度中に基本・実施設計を完了させる。31年度に本体建設工事に着手し、付帯工事等を含めて32年度内の完成を目指す。