▲写真は講演する久永の川畑氏、セミナーの模様
ITシステム機器の提案・販売等を手掛ける株式会社久永は、10月24日と25日に「i-Construction対策セミナー」を開催した。セミナーには行政及び建設会社の技術系職員ら多数が参加。現場の生産性を向上させるi-Constructionに関して、ICT活用工事の概要や実務作業の内容を熱心に学んだ。
i-Constructionの推進に向けて、国土交通省は昨年度に導入した土工に続き、今年度から舗装と浚渫の分野にもICT施工を拡大。中小建設業に裾野を拡げるため、自治体発注のモデル工事に専門家を派遣し、受注者や自治体の監督職員にICT活用による施工の効率化を指導するなどの普及加速事業にも取り組んでいる。
24日に宮崎地区建設業協会主催の技術研修として開かれたセミナーでは、会員企業に加え宮崎県や宮崎市の技術系職員も参加。「i-Constructionの動向」をテーマに講演した久永の川畑政和氏は、ICT活用工事の定義や九州地方整備局管内における実施状況、初期投資に対する補助金及び税制優遇等を説明した。
川畑氏は、ICTの導入から二年目を迎え、使用できる機器やソフトが充実し、「扱いが難しい3次元起工測量や点群データの処理は外注」「3次元設計データの作成や施工は自社」などと選択の幅が広がっていることを指摘。ソフトや後付け可能な機器を導入することで、フェーズ単位でこれらのすみわけが可能であることを紹介した。
また、株式会社建設システムの禧久伸男氏は、自社ソフトを操作しながら3次元設計データの作成方法や点群の処理方法を解説すると共に、公告時に公表されるPDF形式の図面の活用方法を示した。ICT活用工事で最も重要な3次元データの作成に関して、「過去のデータを使って練習するなど、慣れていく必要がある」と話した。
屋外で行われた実習では、GNSSによる検測方法のほか、最新測量機を使った面施工・管理に活用できる現場用ICT端末等について説明があった。翌25日には、久永主催の下、都城市で同様のセミナーが開かれた。
株式会社久永では、機器や建機の保有状況など各社の状況に応じたICT活用工事の現場支援を各地で展開している。現場支援やシステム等に関する問い合わせ先は宮崎支店(〒880-0024宮崎市祇園3丁目173番地、電話0985-27-1101、FAX0985-27-1205、ホームページhttp://kk-hisanaga.com/)。