▲写真は講演する堀之内部長、出前授業の模様
建設業の魅力を若者に知ってもらおうと、一般社団法人宮崎県建設業協会(山﨑司会長)は19日、県立都城工業高等学校の建設システム科1年生を対象とした出前講座と現場見学会を開いた。建設業に携わるプロの講義や現場見学等を通じて、参加した約40人の生徒達は働くことの意義を感じ取り、建設業に対する理解を深めた。
宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内工業及び農業高校の建設系学科生徒を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区建設業協会)などに積極的に取り組んでいる。
午前中に行われた出前講座では、都城地区建設業協会青年部の堀之内秀一郎部長が講演。便利で快適な生活を送るために必要不可欠なインフラ整備を建設業が担うと共に、台風や豪雨、火山噴火等の災害対応の最前線で活動し、国民の安心・安全な生活の基盤づくりの一翼を担っていることを説明した。
堀之内部長は、やりがいや達成感、形に残る仕事であることを建設業の魅力に挙げると共に、かつては3Kと呼ばれていた労働環境が改善していることも紹介。県内高校卒業生の地元就職率が全国最低水準であることを踏まえ、「地元に残ってもらい宮崎が活気づくためのパワーになって欲しい」と生徒達に呼び掛けた。
授業後には、バスに乗って三股町の町営住宅東原団地A棟建設工事の現場に移動。建築主体工事を施工する吉原・井ノ上特定建設工事共同企業体の担当者から工事概要や現在までの施工状況、主な仕上げに関して説明を受けた。担当者の誘導の下、全員で外観や1階内部を見て回り、壁式構造の特徴等を生徒達に紹介した。
午後からは、龍南建設が施工する御池砂防堰堤右岸工事、大和開発が施工する宮崎10号蓑原地区函渠設置工事の現場も見学した。参加した生徒の代表は、「地域の安全・安心に貢献していることが分かり建設業への関心が高まった」「施工中の現場を見ることができて勉強になった。将来は地元企業に就職したい」などと話した。