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河北をくるみん認定、緒方組はえるぼし 宮崎労働局

      

▲写真は交付式の模様

 宮崎労働局(吉越正幸局長)は12月19日、宮崎市内で「くるみん・えるぼし・ユースエール認定通知書交付式」を開催した。くるみん認定を取得した株式会社河北と富士フイルムワコーケミカル株式会社、えるぼし認定を取得した株式会社緒方組、ユースエール認定を取得した九州建設工業株式会社と松本建設株式会社に認定書を手渡した。

 くるみん認定は、仕事と子育ての両立を支援するための雇用環境の整備や、子育てをしていない労働者も含めた多様な労働条件の整備に取り組むにあたり、一般事業主行動計画を策定した企業が計画に定めた目標を達成するなど、一定の基準を満たした企業を「子育てサポート企業」として厚生労働大臣が認定するもの。

 都農町内で初のくるみん認定企業となった河北は、子育て世代が安心して仕事を継続できる環境を整えることが、企業の持続的な成長に直結すると考え、認定取得に取り組んだ。家庭と仕事の両立を意識した働き方にシフトしたことで、看護や介護が必要な場合に安心して休暇を取れるようになり、会社と社員の信頼関係も深まったという。

 河野幸治代表取締役は、「くるみん認定という客観的な基準で取り組みを評価いただいたことを、採用活動等の場で積極的にアピールして、採用を増やしていきたい。今後も、若い子育て世代の社員が安心して働ける職場環境づくりに努めていく」と話す。

 えるぼしは、女性の活躍推進に向けた雇用環境や労働条件の整備に取り組むための一般事業主行動計画の策定・届出を行った事業者のうち、一定の基準を満たし、女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況が優良な企業を認定する。基準を満たした数に応じて3段階で認定を行い、特に優良な事業者を「プラチナえるぼし」に認定する。

 小林市に本社を置く緒方組は、女性や若年層の優秀な人材の確保・定着を目的として認定取得に取り組み、今回、2段階目のえるぼしを取得した。採用活動で関係者からの反応がポジティブになり、企業への関心や信頼度が高まったと実感するとともに、女性の応募者に安心して働ける環境を具体的に示せるようになったという。

 緒方英機代表取締役は、「えるぼし認定はゴールではなく、取り組みをさらに深化させるためのスタートライン。認定を活かし、制度の定着と誰もがより働きやすい建設現場・職場づくりを継続的に推進していく」と決意を示した。

 一方、ユースエールは、若者の採用・育成に積極的で、雇用管理状況等が優良な中小企業を厚生労働大臣が認定するもの。認定を取得することで、ハローワーク等での重点PRや認定企業限定の就職面接会等への参加、日本政策金融公庫による低利融資、公共調達での加点評価といったインセンティブを付与する。

 九州建設工業(宮崎市)は、新卒者の採用を積極的に行い、独自の人事育成方針や教育訓練計画に基づき、長期的なキャリア形成と職場定着を支える仕組みを整えている。同社は、「今後も若手社員が安心して成長できる職場づくりに邁進していく」と意気込む。

 松本建設(宮崎市)では、残業削減や有給休暇取得促進といった認定取得の取り組みが、社員の働きやすさの向上や離職防止に寄与しているという。同社は、「職場環境の改善を継続・強化する意識が高まった。定期的な面談で若手社員の状況を把握し、意見を聞きながら気軽に相談に乗れる風通しの良い組織風土を醸成する」としている。