▲写真は表彰式の模様
九州及び山口の各県と経済・労働団体等で組織する九州・山口生涯現役社会推進協議会は、高年齢者の雇用促進に先進的かつ積極的に取り組んでいるとして、旭建設株式会社(黒木繁人代表取締役、日向市)に協議会会長表彰を贈った。12月10日に宮崎県庁で表彰式を行い、河野俊嗣知事が黒木社長に表彰状を手渡した。
同協議会では、年齢に関わりなく活躍し続けることができる生涯現役社会の実現に向けて、構成団体が一体となって、高齢者の就業促進や社会参画支援に取り組んでいる。こうした取り組みを周知するため、九州・山口生涯現役社会推進大会を開催し、この中で高齢者の雇用促進に先進的かつ積極的に取り組む企業等を表彰している。
旭建設は、近年の建設需要の拡大に対応するための人材や技術者の確保・育成といった課題に対し、シニア社員の培ってきた技術力を無駄にすることなく活用し、若手職員への技術継承や教育にも役立てるための取り組みを展開。
具体的には、90歳までの定年引き上げやパソコンが苦手な高齢者へのサポート体制の構築、高齢者を含めた各人に合わせた自由な働き方に関する選択肢の提案(勤務日数・勤務時間等の柔軟化・週休3日制等)、毎朝の体操による健康促進、定期健康診断、定期歯科検診、健康に関する勉強会などを実施している。
一方で、人間力を高める社内木鶏会や各種クラブ活動など、世代を超えたコミュニケーションの場を創出し、高齢者だけでなく誰もが安心して働き続けられる環境整備として、社員の健康管理とワークライフバランスを重視した働き方改革にも取り組む。
社員からは、「年齢を重ねてもAIやデジタル技術について学ばせていただける機会が多くある。周囲のサポートがあり、少しずつ新しいことを吸収できるのが嬉しい(60代男性)」、「従業員の健康づくりへの取り組みも充実しており、体力に合わせて柔軟に働けるのがありがたい(70代男性)」といった声が寄せられている。
黒木社長は、「これまでの取り組みを認めていただき、ありがたい」と受賞の喜びを語るとともに、「高年齢者の方々が長年培ってこられた経験や知恵は、会社にとってかけがえのない財産。人生100年時代を見据え、世代を超えて協力し、支え合い、互いに高め合える職場づくりに努めていきたい」と意気込みを述べた。