▲写真挨拶する松本会長、式典の模様
一般社団法人宮崎県建築協会(松本純明会長)は12月3日、宮崎市内で協会創立30周年の記念式典と祝賀会を開催した。会員企業の代表や関係者に加え、宮崎県の河野俊嗣知事や宮崎県議会の外山衛議長、県内建設関連団体のトップら多数の来賓が出席。協会のこれまでの歩みを振り返り、30周年の節目を盛大に祝うとともに、更なる飛躍と発展へ決意を新たにした。
同協会は、1995年12月に任意団体の「宮崎建築協会」として設立。1998年に現在の「宮崎県建築協会」へ改称し、2009年に一般社団法人に移行した。現在は県内7支部52社の会員で構成。会員の技術及び資質の向上を目的とした活動のほか、公共施設の保全点検活動や防災協定に基づく災害対応などに取り組んでいる。
設立以来、建設業界を取り巻く環境の変化に対応しつつ、建築を通して県民の安全・安心の確保や地球環境問題、多様化する社会ニーズに適切に対応しながら、これまで培ってきた技術・ノウハウを活用し、建築業界の健全な発展に貢献している。
式典で挨拶に立った松本会長は、こうした協会の歩みを紹介しながら、「30周年の節目を迎えられたのは、広くは県民の皆様、国・県・市町村をはじめとする行政関係の皆様、建設関係団体の皆様のご指導・ご支援のたまもの」と深く感謝の意を示した。
一方で、近年の物価高騰をはじめ、技術者・技能者の高齢者による担い手の確保と技術の継承が急務になっていると業界の現状を指摘。こうした中で「担い手確保のための更なる働き方改革への対応、DXやデジタルを活用した効率化、生産性の向上に努めながら、業界の更なる発展と地域貢献に尚一層取り組んでいく」と意気込みを述べた。
来賓祝辞で宮崎県の河野知事は、2年後の国スポ開催に向けて、スポーツランドみやざきの未来を支える中核施設の整備が「建築の力」によって進展していることに言及。一方で、災害に対する備えの重要性を指摘し、「県民の安全・安心な暮らしを守り、豊かな暮らしを支える建築分野の発展を目指していかなければならない」と述べた。
宮崎県議会の外山議長は、「担い手不足や資材の高騰など様々な課題が山積し、厳しい状況が続いているが、創立30周年を契機として、さらに会員が一致団結し、建築業界の発展、ひいては本県の発展に一層貢献してもらいたい」と期待を込めた。来賓祝辞ではこのほか、衆議院議員の古川禎久氏もお祝いのメッセージを寄せた。
感謝状贈呈式では、5期10年にわたり会長職を務め、会の充実と建築業界の発展に尽力した前会長の増田秀文氏に感謝状を贈った。増田氏は、「会員の若返りが進み、若い人達の力が満ちあふれている」と述べ、「山積する様々な課題に対して、協会が一丸となって取り組み、解決することができる組織になってもらいたい」と期待を込めた。
出席者の代表による鏡開きが行われた後、一般社団法人宮崎県建築士会の那須日出夫会長の乾杯の発声で開宴した。ステージ上では、オープニングアクトとしてJC太鼓が勇壮な太鼓の演奏を披露したほか、国富町出身の現代書道家・今井美恵子が「礎~使命を胸に 希望を築き 三十年の感謝を礎に 明日の未来を創造す~」と揮毫した。
祝賀会には、当日の準備に当たった青年部員や、2015年に設立した女性技術者の会「チーム ラ・ポール」の会員も加わり、参加者と会食を楽しみながら思い出話しに花を咲かせるなど、会場は終始大いに賑わいを見せた。最後に、一般社団法人宮崎県建築業協会の坂下輝男会長の音頭に合わせて、全員で万歳三唱を行った。