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学生に電工業界の魅力などPR 専門校で学生交流会

      
▲交流会の模様

 宮崎県電気工事業工業組合は12月3日、西都市の県立産業技術専門校で学生交流会を開催した。電気設備科の1年生11人を対象に、電動工具に関する講話や実演を行ったほか、グループディスカッションで、青年部協議会の部員が現場で行う一連の作業を説明。給与や休暇、資格、仕事内容等に関する学生の質問に丁寧に応じた。

 学生交流会は、就職を控える学生の不安や悩みについて意見を交わし、安心して電気工事業に入職してもらおうと、青年部協議会が主体となって各地で開催しているもの。若い世代の意見に耳を傾け、今後の業界側の受入体制を充実させるとともに、「魅力ある事業所・魅力ある組合・魅力ある電気工事業界」をPRする狙いもある。

 主催者挨拶で西都電気工事業協同組合の伊東昌寿理事長は、「若い世代を大切に育てていくために、若者の話しを聞くことが重要」として、学生交流会の意義を強調。学生に対しては、「電気工事を好きになることで、仕事が楽しくなり、資格の取得にも繋がる」として、交流会で学んだことを今後に役立ててもらうよう呼び掛けた。

 青年部協議会の鎌田直樹会長は、「電気がなければライフラインの全てのモノが動かない」として、電気が日常生活の基盤を支える最も大切なインフラ事業の一つであることを強調。交流会を通じて、仕事のやりがいや楽しさを感じてもらうとともに、「私達も皆さんの話しを聞いて、若手を育てるための手法を学びたい」と述べた。

 電動工具に関する講話では、パナソニック株式会社エレクトリックワークス社の福井裕一氏が、人手不足を背景とした省力化・省人化への取り組みとして、ドリルドライバーをベースに各種アタッチメントの装着を可能にした電動工具を紹介し、現場移動の手間などを削減できることを説明。その後、学生が電動工具を使った作業を体験した。

 3つの班に分かれて行ったグループディスカッションでは、青年部員が屋外での電線管工事や建物内部の照明設備工事の写真を示しながら、一連の作業内容を説明。地中に埋設する際には、掘削や埋め戻し、コンクリート打設といった土木の知識・技術も必要になること、資材や作業内容を写真等で管理する必要があることを解説した。

 フリートークでは、給与や休暇、資格、福利厚生、具体的な仕事内容に関する学生の質問に青年部員が丁寧に応じた。青年部員は自身の経験を交えながら、「次に現場に入る人のためにも、誰が見ても分かるように丁寧な仕事を心掛けている」「人から頼られるようになった時に自分が一人前になったと感じた」などと話した。

 意見発表では、各班を代表して登壇した学生が交流会での気付きや学びを発表。ある学生は、「今回の学生交流会に参加して、今まで以上に電気工事の仕事に就きたいと思った」と話した。