▲トークライブの模様
一般社団法人宮崎県建築協会（松本純明会長）は１１月２１日、協会創立３０周年記念事業として、フォトグラファーのヨシダナギさんによるトークライブを宮崎市内で開催した。トークライブには、県内各地から学生や市民ら約３００人が来場。世界各地の少数民族との出会いや体験を話すヨシダナギさんの自然体なトークに聞き惚れた。
ヨシダナギさんは１９８６年生まれ。独学で写真を学び、２００９年より単身アフリカへ。以来、アフリカをはじめとする世界中の少数民族を撮影、発表。唯一無二の色彩と直感的な生き方が評価され、２０１７年日経ビジネス誌で「次代を創る１００人」に選出。同年に、講談社出版文化賞写真賞を受賞している＝ＨＰより抜粋。
主催者挨拶で松本会長は、同協会が建築工事を主体とする県内企業５２社で構成し、県民の安全・安心な暮らしの確保や地域の発展に貢献していることを説明。「３０周年を迎えられたのも、ひとえに地域の皆様の理解と協力のおかげ」と感謝の意を示した。
その上で、地域への恩返しの気持ちを込めて、今回のトークライブを企画したことを説明。「本日の講演が、就職や進路を考えている学生をはじめ、地域の方々にとって、自分らしく生きることの価値を見つめ直すきっかけになれば」と期待を込めた。
トークライブでは、独自の視点で文化や人々の“本質的な美しさ”を撮影するヨシダナギさんとマネージャーのキミノさんが登壇。フォトグラファーになったきっかけを説明するとともに、デビュー作となったエチオピアでの撮影で牛の渋滞に巻き込まれたこと、近代化が進む現地民族が自身のＳＮＳをフォローしていたエピソードを紹介した。
ヨシダナギさんは、自身の作品をスクリーンに投影しながら、撮影の裏側を交えて当時の状況などを紹介。私達と全く異なるからこそ、それが美しく、興味を惹かれるとした上で、写真を通じて彼らの魅力を最大限発信し、広く知ってもらうことで、見聞きした人が外の世界に興味を持ち、彼らにとっての良い影響に繋がることを期待した。
トークライブ後に行われた参加者との質疑応答では、写真の被写体に関する学生の質問に対して、「自分の好きなモノであれば、見る人の心までその思いを届けることができる」と応じた。トークライブに参加した女性は、「文化の全く異なる現地の人達と接する姿勢が素晴らしく、生き方や考え方も素敵だと思った」などと話した。