▲各地区のイベントの様子
１１月１８日は「土木の日」。道路や河川など社会資本整備の重要性を認識してもらうとともに、土木技術及び土木事業に対する理解を深めてもらうことを目的に、全国各地で土木に関するイベントが催されている。宮崎県内では、各地区の小学校で、土木に関する出前講座やふれあい体験、校内のボランティア活動を実施している。
■高岡地区
高岡地区の土木の日イベントは１１月２１日、宮崎市立高岡小学校で開催された。同校の６年生約７０人が、出前講座やふれあい体験を通じて、土木の仕事を楽しく学び、土木に対する理解と見識を深めた。また、イベントに参加した建設関連団体が校内整備や側溝の清掃等の奉仕活動に汗を流した。
出前講座では、宮崎県高岡土木事務所の担当者が土木の日の由来や身近にある土木を紹介し、土木が自然災害から生活や人命を守る重要な役割を担っていることを説明したほか、洪水から身を守るための啓発動画を視聴し、生徒と意見交換を行った。
ふれあい体験では、レンガと砂を使ったアーチ橋造りやバックホウ・高所作業車・河川パトロールカーへの試乗、測量体験、浸水ドアの開閉実験等を開催。５つの班に分かれた子ども達は、目を輝かせながらふれあい体験を思い思いに楽しんでいた。バックホウに試乗した生徒は、「操縦桿の操作が難しかったが、慣れるとゲームのようで楽しかった」と話した。
当日はこのほか、参加した建設関連団体が、校内の整備や側溝の清掃などに汗を流した。同校の瀬戸口恵美子教頭は、「より具体的な職種が経験できる良い機会。土木に関する仕事を肌で感じてもらいたい」と話した。
▽参加団体＝国土交通省宮崎河川国道事務所、高岡土木事務所、東諸地区建設業協会、宮崎県造園緑地協会宮崎支部、宮崎県測量設計業協会東諸支部。
■串間地区
串間地区の土木の日イベントは１１月１８日、串間市立有明小学校で行われた。全校生徒３３人を対象に、宮崎県串間土木事務所の担当者が出前講座を開講したほか、串間市建設業協会が準備した土木機械への試乗やドローンの操縦体験、手形モニュメントの作成などを楽しんだ。
出前講座では、土木の仕事内容や様々な構造物の役割について説明があったほか、災害から命を守るための方法を紹介。屋外では、高所作業車や建設機械への試乗体験、ドローンの操縦体験などが行われ、生徒達は土木に直接触れることで、土木の面白さや大切さを体感した様子だった。
校内ではこのほか、串間市建設業協会青年部がセメントに生徒の手形を残すモニュメントの作成を行った。子ども達は、自分の手形が今後もずっと残っていくことに感慨深い様子だった。
同校の仲衞慎一校長は、「普段触れることが少ない土木の仕事に触れる絶好の機会。建設業の人手不足が深刻になっている昨今、子ども達が少しでも興味を持つきっかけになれば」と話した。
▽参加団体＝串間土木事務所、串間市建設業協会
■小林地区
小林地区の土木の日イベントは１１月１８日、小林市立栗須小学校で行われた。同校の６年生２３人を対象に、出前講座や体験学習を行ったほか、建設関連団体が校内のコンクリート補修や樹木剪定等のボランティア活動に汗を流した。
開会式で同校の水永正宗教頭は、土木の仕事が市民の生活を支える役割を担っていることを説明し、「体験を通して、土木の大切さや面白さを見つけて」と挨拶した。出前講座では、宮崎県小林土木事務所の担当者が土木の日の由来や土木が果たす役割を写真を使って説明。子ども達は担当者の説明に聞き入っていた。
その後に行われた体験学習では、子ども達が４つの班に分かれて、土木とのふれあい体験を実施。子ども達は、発泡スチロール製の橋の模型造りや重機の操縦、トータルステーションによる測量とドローン操縦体験に挑戦したほか、校内のコンクリート補修も体験し、初めて間近で見る機器や作業の様子に興味を示していた。
このほか校内では、小林地区造園組合が中心となって樹木の剪定作業を実施。作業に取り組む様子を子ども達に紹介するとともに、造園工事の内容や進め方などを説明した。
▽参加団体＝小林土木事務所、小林地区建設業協会、西諸県地区測量設計業協会、小林地区造園組合。
■都城地区
都城地区の土木の日イベントは１１月１８日、都城市立高崎麓小学校で行われた。全校生徒１６人を対象に、土木に関する出前講座や水道の仕組みを学ぶ授業を実施。測量やドローン操作の体験、重機試乗のほか、建設関連団体が校内の環境整備を行った。
出前講座で宮崎県都城土木事務所の担当者は、土木の仕事が日常の生活を豊かにし、災害から命を守る社会インフラの整備を担っていることを説明。管工事団体は、水源地から配水池などを経て、家庭で使われる綺麗な水が提供できる仕組みを、模型と実演を交えながら分かり易く解説した。
３つのグループに分かれて行われたふれあい体験では、測量関連団体が測量機器を使った距離当てクイズ、ドローンのデモ飛行を実施。建設業協会青年部は、様々な建設機械の試乗体験を行った。バケットを使った魚釣りゲームなどに生徒達が挑戦し、上手に魚が釣りあげられると大きな歓声が上がった。
当日はこのほか、参加団体に所属する建設会社の職員が協力しながら、校内グランドの整地作業や樹木剪定等のボランティアに心地良い汗を流した。
▽参加団体＝都城土木事務所、都城市、三股町、都城地区建設業協会青年部、都城管工事協同組合、宮崎県測量設計業協会都城支部、都城造園協同組合、都北舗装協会。