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九州工営が奨励賞を受賞 美しい宮崎づくりのつどい

      

▲写真は表彰式、つどいの模様

 宮崎県は11月2日、宮崎県庁5号館で第9回「美しい宮崎づくり」のつどいを開催した。つどいでは、美しい宮崎づくりに貢献した7団体を表彰したほか、南九州大学環境園芸学部の関西剛康教授の講演会などを開催。隣接する広場では、体験型のワークショップを同時開催し、会場とその周辺は多くの来場者で賑わいを見せた。

 「美しい宮崎づくり」のつどいは、県が定める「美しい宮崎づくり推進強化月間」にあわせて毎年開催しているもの。県民の心豊かな暮らしや活力ある地域社会の実現を目指し、官民一体となって地域の素晴らしい景観を守り、創り、生かすことで、魅力ある地域づくりに向けた取り組みを、それぞれの立場から推進する。

 式典で挨拶した河野俊嗣知事は、受賞者のそれぞれの立場での取り組みに敬意を表し、こうした活動が更に拡がりを見せることを期待するとともに、2年後に本県で開催される「日本のひなた宮崎国スポ・障スポ」を念頭に、「大会に向けて美しい宮崎づくりを推進し、更にその先にも繋げていきたい」と述べた。

 今年度の美しい宮崎づくり知事表彰は、大賞を岩採介藻グループ、部門賞を▽延岡市立北川中学校▽認定NPO法人高鍋町観光協会▽高千穂通り花みちプロジェクト▽西都原ひめ蛍を守る会―の4団体、奨励賞を九州工営株式会社、特別賞を高千穂町日赤奉仕団押方分団がそれぞれ受賞した。

 大賞を受賞した岩採介藻グループ(日向市)は、伝統的な素潜り漁業の技術と経験を生かし、海中モニタリングやウニの個体数管理を行い、藻場再生に取り組んでいる。ウニ等の食害で1998年頃にほぼ消滅した藻場は、活動によって2023年時点で8.2㌶まで回復し、近隣の海域まで群生範囲が広がっている。

 一方、奨励賞を受賞した九州工営(宮崎市)は、定期的に市内沿道で清掃作業を実施。通学中の児童・生徒のための安全パトロールも兼ねており、地域住民とのコミュニケーションも生まれている。吉田一路代表取締役社長は、「受賞は社員の協力のおかげ。美しい宮崎づくりに貢献できるよう、活動を継続していきたい」と話す。

 式典では、受賞者の代表がそれぞれの取組内容を発表したほか、宮崎市立古城小学校の生徒が景観学習の一環として取り組んでいる「ゴミゼロプロジェクト」を紹介。関西教授が「こうして“南国宮崎”はつくられた」をテーマに講演を行ったほか、関西教授と黒木ゆき氏(株式会社無尽灯代表取締役)による対談も行われた。

 式典会場に隣接する防災庁舎前広場では、昨年に続いて体験型のワークショップを開催した。人気キャラクターをイメージした芝人形の作成体験や葉っぱのフレーム作成体験のほか、塗り絵やミニゲームコーナーが設けられ、多くの来場者が挑戦した。

 県はつどいの開催に併せて、11月30日までインスタグラムを活用した「ハッシュタグキャンペーン」も開催する。県内の美しい景観の写真に@utsukushii_miyazakiをタグ付けし、「#美しい宮崎づくり」をつけて投稿してもらう。投稿作品の一部を、県内で開催予定の美しい宮崎づくりパネル展で紹介する。