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電工の魅力発信、日向工生が現場見学会 電業協会

      

▲写真は和田支部長、見学会の模様

 一般社団法人宮崎県電業協会(中村吉伸会長)は10月29日、県立日向工業高等学校の生徒を対象とした現場見学会を開催した。電気科の1年生約30人が、お倉が浜総合公園の野球場や新宮崎県体育館サブアリーナ、現在も工事が進む同メインアリーナを訪ね、担当者の説明を聞きながら、電気設備に関する知識や技術を学んだ。

 見学会は、直近に竣工または現在も工事が進む施設を訪ね、電気設備等に関する知識や技術を習得することで、電気工事に対する理解を深めるとともに、将来の職業選択の参考にしてもらおうと、県内高校の電気系学科の学生を対象に開催しているもの。

 午前中にお倉が浜総合公園の野球場で行われた見学会では、日向市経済戦略部スポーツ振興課の福永鉄治専門幹が、経年劣化への対応や市民スポーツの振興のほか、スポーツキャンプの誘致を見据え、2022~24年度に約19億円を投じて、施設の全面改修を行ったことを説明。「しっかりと見学して、将来に役立てて」と話した。

 全面改修のうち、本部棟新築に係る電気設備工事とスコアボード新設工事を特定建設工事共同企業体の構成員として請け負った有限会社和田電工社の和田精二氏は、施工中の写真を示しながら、主な電気設備工事の概要を説明。電気幹線の敷設や基礎工事から手掛けたスコアボードを例に、「土木や建築に関する知識も必要になる」と説いた。

 説明後には、実際に施設を巡回しながら、和田氏が電気設備の配置や役割などを解説。スコアボードに使用されているパネルを間近で確認したり、スコアボードの表示を切り替えたりしたほか、自動火災報知設備と非常放送設備が連動し、利用者に対して火災発生を自動で知らせ、音声メッセージで避難を誘導することなどを学んだ。

 宮崎県電業協会日向支部の和田均支部長は、特に地方で電気工事業の人手不足が深刻化している現状を踏まえ、「見学会を通じて電気工事業の魅力を発信し、若年層に興味を持ってもらいたい。将来の進路として電気工事業、ひいては地元企業への就職を考える機会になれば」と期待を込めた。