▲写真は交流会の模様
一般社団法人宮崎県建設業協会は10月2日、県立宮崎工業高等学校の建築科1年生を対象に「教えて先輩!」と題した交流会を開催した。会員企業の代表や現場の第一線で活躍する若手技術者が同校を訪ね、具体的な仕事の内容や勤務形態などを説明したほか、建設業に対するイメージや仕事の魅力、やりがいについて意見を交わした。
交流会は、担い手の確保・育成が喫緊の課題である建設産業に関して、若年層が抱いているイメージや仕事への考え方を話し合い、これを若手の確保・育成・定着に繋げようと開催しているもの。開会挨拶で建築科の中山省三教諭は、「教科書に書いていないことも含めて、生徒達の進路選択に役立つ有意義な会にしてもらいたい」と期待を込めた。
6つの班に分かれて行われたグループディスカッションでは、事前に生徒達に行ったアンケートを踏まえ、建設業で働くために必要なことや仕事で大切にしていること、仕事のやりがい、高校生のうちにしておくべきことや取得しておくべき資格、給与・休暇等の勤務形態などについて、参加した会員が自身の経験を交えながら説明。
このうち、仕事の魅力を尋ねる生徒に質問に対して、ある会員は自身が携わった工事を例に「皆で協力してゼロから造り上げた時の達成感」や「地域の方々から喜ばれる」ことを挙げた。また、資格の取得に関して「今思えば、学生の時に勉強しておけば良かった」と述べ、学生時に取れる資格を取っておくべきなどとアドバイスした。
代表者による発表で、生徒は「仕事の内容だけでなく、会社に入ってからの働き方を知ることができた」「コミュニケーションや学生時の過ごし方が大切なことを学んだ」などと発表。一方、会員は「しっかりと進路や将来について考えていることに驚いた」「今の高校生のコミュニケーションの取り方を学ぶことができた」などと話した。
交流会を総括した宮崎県建設業協会会員の中野晶生氏(株式会社中野産業)は、「生徒達の方々が建設業に未来を感じていることが分かった」としたうえで、「施工管理や建築士などは必要不可欠な人材。これから失敗することもあるが、努力は必ず報われる。一つの失敗を恐れずに、常にチャレンジを続けてもらいたい」とエールを送った。