▲写真は挨拶する平原会長、堂地支部長、大会の模様
一般社団法人日本塗装工業会宮崎県支部(堂地隆一支部長)と宮崎市塗装業協会(平原勝利会長)は、10月1日に宮崎市内で2025年度の「安全衛生大会」を開催した。大会には、県内各地から多数の会員が参加。安全衛生に関する説明や安全講話、安全宣言を通じて、安全・安心な職場づくりに邁進することを固く誓った。
開会挨拶で宮崎市塗装業協会の平原会長は、異常気象に伴う猛暑をはじめ、現場で生じる様々な課題に対して対策を講じる必要性を強調。さらに、今大会では若者の闇バイト問題をテーマとした講話を行うことを踏まえ、「今大会で学んだことを作業の安全だけでなく、社会や社員を守る安全に役立ててもらいたい」と呼び掛けた。
宮崎市塗装業協会の今村章一郎安全環境委員長は、宮崎労働基準監督署から提供された資料をもとに、10月1日~7日を本週間とする全国労働衛生週間のスローガンや取組内容を紹介。また、改正労働安全衛生規則の施行に伴う熱中症対策のポイント、一人親方をはじめとした個人事業者への安全衛生対策の拡充などについて解説した。
安全講習では、宮崎県暴力追放センターの橋元裕明専務理事が「若者を惑わす闇バイトへの誘惑」と題して講演。橋元氏は、少年を暴力団から守るための法令規定や暴力団対策法で禁止されている27の行為などを説明するとともに、暴力団などからの不当な要求を受けた際の具体的な対応方法を映像を通じて解説した。
参加者を代表して安全宣言を行った株式会社黒田塗装の黒田友和氏は、「会員各社の職域での安全を守るため、一致団結して労働安全衛生意識の啓蒙や安全作業の追求を実践し、明るい家庭・明るい職場を築くよう日々努力する」と決意を述べた。
閉会挨拶で日本塗装工業会宮崎県支部の堂地支部長は、自身が塗装業に入職した当時と現在を比較して、足場やフルハーネス等に関する法令の改正や外国人労働者の雇用など状況が様変わりし、こうした現状に向き合わなければならないと指摘。今大会を契機として「気持ちを新たに、安全への対応をお願いしたい」と呼び掛けた。
大会に先立ち行われた技術研修会では、塗料メーカーのアトミクス株式会社から講師を招き、一般的にクレームが多いとされる床塗装に於ける現場チェックの方法を解説。下地の判別方法や表面強度の確認方法、強度に応じた対策、既存塗膜の付着状況の確認方法を説明したほか、会員から寄せられた現場での実体験に基づく質問に回答した。