▲写真は挨拶する石川会長、研究集会の模様
宮崎県と一般社団法人宮崎県浄化槽協会(石川武則会長)は、7月4日に宮崎市内で2025年度「第27回宮崎県浄化槽研究集会」を開催した。浄化槽の設置や維持管理、清掃等に携わる民間企業の技術者のほか、自治体の職員ら約200人が参加し、浄化槽の施工や適正な維持管理、処理に関する技術などを熱心に学んだ。
研究集会は、浄化槽行政が抱える課題や浄化槽の施工・維持管理に関わる諸問題の解決、浄化槽に関する高度処理技術等の習得を図ることを目的として、浄化槽関係事業者や行政関係職員を対象に毎年開催しているもの。宮崎県浄化槽適正化推進協議会や宮崎県浄化槽普及促進協議会、公益財団法人宮崎県環境科学協会が後援した。
開会式で宮崎県環境森林部の長倉佐知子部長(代読=塩田康一次長)は、合併処理浄化槽が重要な水処理施設であることを強調。第3次宮崎県生活排水対策総合計画に基づき、2030年度までに生活排水処理率を91.8%まで引き上げるとした上で、単独処理浄化槽や汲取槽からの転換などの整備促進に努めていく考えを示した。
石川会長は、浄化槽法の制定後、県内に合併処理浄化槽が浸透してきていることに言及。一方で、未だ多くの単独処理浄化槽が残されている現状を踏まえ、合併処理への転換が急務であるとして、官民一体でこれらの課題に取り組む必要性を訴えた。
研究集会では、公益財団法人鹿児島県環境保全協会検査部の大町盛一郎部長が「特定既存単独処理浄化槽の転換に向けた鹿児島県の取組」を紹介。放置により公衆衛生上、重大な支障が生じる浄化槽に対する措置について説明を行ったほか、鹿児島県に於ける判定フローやその背景、精度向上に向けた指針などを解説した。
環境省環境再生・資源循環局廃棄物適正処理推進課浄化槽推進室の永浦康史室長補佐は「浄化槽行政の現状と課題」をテーマに講演。都道府県別の汚水処理人口普及率や単独・合併処理浄化槽の全設置基数、法定検査受検率の推移などを説明したほか、他県の事例をもとに、維持管理の徹底に向けた浄化槽台帳整備の手法を紹介した。
研究集会でこのほか、一般社団法人全国浄化槽団体連合会の昇広文常務理事と渡邊義祐事務局長が「能登半島地震により被災した浄化槽の調査業務」「避難所トイレシステム」について講演。被災浄化槽の復旧を通じて明らかになった問題点及び対応策、災害時に於ける避難所トイレの現状と課題について解説した。
宮崎県環境森林部環境管理課水保全対策担当の合谷直敏技士は、「本県における浄化槽行政の取組と課題」を報告。株式会社都城北諸地区清掃公社環境管理部浄化槽管理課の柴田恵伍主任は、「汚泥発酵肥料の機能回復材としての可能性調査」と題して、自社で製造するリサイクル汚泥発酵肥料の安全性・有効性について研究発表を行った。