九州農政局は、設計段階から施工者のノウハウ等を活用する技術提案・交渉方式で事業者の選定手続きを進めていた「一ツ瀬川農業水利事業東原調整池他建設工事」に関して、昨年12月27日付で奥村組と工事請負契約を締結した。税抜の契約金額は25億1800万円。工期は1月9日から2027年3月19日までを予定する。
東原調整池他工事は、国営一ツ瀬川農業水利事業計画に基づき、東原調整池の改修を行うもの。当該地区では年間を通じて農業用水が利用されており、改修期間中も農業用水を供給する必要があることから、左岸貯水池等を造成する。施工にあたっては、調整池本体に隣接する場所で堤体等の挙動を監視しながら、大規模な仮設施設を建設する。
九州農政局は、24年2月に奥村組と「一ツ瀬川農業水利事業東原調整池他建設工事に係る技術協力業務」(ECI方式)を契約。同社との価格等交渉で、設計等で確認された事項に基づき、工事資材価格や歩掛等の見積条件の妥当性、全体工事費の増額に伴う工事の分割発注範囲などを確認できたことから、同社と随意契約を締結した。
工事概要は、▽左岸貯水池工V=4万m3▽平原送水路導水管L=1024.68m、付帯工1式▽瀬江川導水路L=330.68m、付帯工1式▽左岸貯水池取水路工L=211.41m▽地山排水ドレーン工L=208.58m、付帯工1式▽合流工1箇所―。工事場所は西都市茶臼原及び穂北地内。
九州農政局はこのほか、26年4月以降に同社と「一ツ瀬川農業水利事業東原調整池他(二期)建設工事(仮称)」の随意契約も締結する予定でいる。