▲写真は職業体験会の模様
宮崎県と一般社団法人宮崎県建設業協会は11月14日、宮崎県建設技術センターで県立宮崎農業高等学校の生徒を対象とした「建設産業職業体験会」を開催した。環境工学科の1・2年生約40人が、PC鋼材の役割やレーザー測量の仕組みなどを学んだほか、塗料の調色と刷毛塗り、建設機械やドローンの操縦に挑戦した。
建設産業職業体験会は、若年者を中心とする建設産業の担い手の確保・育成に向けた取り組みの一環として開催したもの。会場となった宮崎県建設技術センターのほか、出展事業者として▽株式会社緒方塗装▽株式会社親協▽佐多エンジニアリング株式会社▽有限会社東浜興業▽株式会社矢野興業―の5社が協力した。
オリエンテーションでは、宮崎県建設技術センターの蕪美知保センター長が、即戦力となる土木建設エンジニアを短期集中で育成する産業開発青年隊を紹介。全寮制による集団生活を通して、社会人としての資質を育むみながら、実践的な講義や実技で土木建設に必要な技術・知識を学び、多くの資格を取得できることを説明した。
蕪センター長は、隊員の一日の生活の流れを説明するとともに、これまでに累計5千人超の若手人材を輩出し、OB・OGが建設会社や測量会社だけでなく、県や市といった公務員としても活躍していることを紹介。企業から派遣された隊員も多数在籍していることを説明し、「青年隊も将来の選択肢として考えてみて」と呼び掛けた。
職業体験会では、生徒達が5つのグループに分かれて、出展事業者のブースに移動。親協と矢野興業のブースでは、レーザを用いた測量の仕組みについて、実機やタブレットを用いながら解説したほか、生徒達がドローンを操縦した。重機体験を担当した矢野興業のブースでは、バックホウの旋回やアームバケットの操作に挑戦した。
このほか、緒方塗装のブースでは、塗料を混ぜて指定された色を作り出す調色や、刷毛による塗装の塗り分け、スプレー塗装に生徒達が挑戦。佐多エンジニアリングのブースでは、実際の材料を使用しながら、プレストレストコンクリート橋におけるPC鋼材の役割やコンクリート内部の定着部の構成などについて説明を行った。
宮崎県建設業協会の担当者は、「職業体験会を通じて、ものづくりの楽しさや建設産業の魅力を発見してもらえれば」と期待を込めた。