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安全・安心で快適な職場づくり 宮崎県産業安全衛生大会

      

▲写真は挨拶する橋口会長、大会の模様

 宮崎県労働災害防止団体等連絡協議会が主催する2024年度の「宮崎県産業安全衛生大会」が、11月13日に宮崎市佐土原町の総合文化センターで行われた。大会には、関係団体や事業所の代表及び職員ら約240人が参加。安全・安心で快適な職場づくりに向けて、職場等に於ける安全衛生活動を着実に実践することを固く誓った。

 事業者及び労働者が一体となり、労働災害防止の重要性を深く認識し、職場での着実な安全衛生活動の実行を図ることを目的に開催しているもの。宮崎労働基準協会や建設業労働災害防止協会宮崎県支部、建設荷役車両安全技術協会宮崎県支部など6団体でつくる協議会が主催し、宮崎労働局や宮崎県、商工関連団体らが後援した。

 主催者挨拶で宮崎労働基準協会の橋口光雄会長は、「企業を取り巻く環境は依然として厳しいが、如何に状況が厳しくあっても、安全と健康の確保は全てに優先する課題」であると強調。「今大会を契機に、職場に於ける安全衛星活動を推進し、安全・安心で快適な職場づくりを目指してもらいたい」と参加者に呼び掛けた。

 表彰式では、安全衛生優良事業場に選ばれた▽日本プラス工業株式会社宮崎工場(都農町)▽吉玉精鍍株式会社(延岡市)▽海晴機械株式会社(三股町)▽協栄木材株式会社日南工場(日南市)▽株式会社大成工務店(都城市)▽有限会社大岩建設(川南町)▽中村木材工業株式会社(都城市)▽株式会社トミシマ(日向市)▽株式会社ボブキャット九州(都城市)―の9社に表彰状が贈られた。

 来賓挨拶で宮崎労働局の坂根登局長は、県内に於ける死亡災害が既に昨年度を上回り、憂慮すべき事態であると指摘。宮崎労働局として、「働く人々が安全・安心で働くことができる労働環境の実現に向けて、関係機関との連携を密にして、労働災害の防止と健康確保に取り組んでいく」と述べ、参加者に理解と協力を求めた。

 宮崎県商工観光労働部の柏田学次長は、「少子高齢化の急速な進展や物価高など、労働環境は依然として厳しい状況にある」と指摘。こうした中でも、産業界が一体となって取り組む大会の重要性は欠かせないものであるとして、誰もが働きやすく、活躍できる職場環境づくりに向けた施策を積極的に展開していく考えを示した。

 安全講話では、宮崎労働局健康安全課の外村哲史労働衛生専門官が、「労働安全衛生の管内現状とその対策」を説明。県内に於ける労働災害の発生状況や健康診断結果を参照した労働衛生関係統計、化学物質の管理に関する報告等を解説した。

 また、中央労働災害防止協会九州安全衛生サービスセンターの土屋幸一安全管理士は、「なくそう!転倒災害」をテーマに講演。労働災害の発生要因や傾向を踏まえ、転倒災害に繋がる事例を紹介し、転倒防止に必要な改善策を解説した。

 大会宣言では、建設業労働災害防止協会宮崎県支部の本部喜好支部長が、「参加者一人ひとりがゼロ災運動の原点に立ち返って、人命尊重の基本理念を再確認し、安全で健康・快適な職場作りに向けて全力を尽くすことを誓う」と力強く宣言した。