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高校生の力作審査、木工デザイン甲子園 建築業協会

      

▲写真は挨拶する坂下会長、審査会、表彰式の模様

 一般社団法人宮崎県建築業協会(坂下輝男会長)は、県内の中高生を対象とした2024年「宮崎県木工デザイン甲子園」の最終審査会と表彰式を11月3日に宮崎市内で開いた。作品の出来映えや課題との整合性、作品に込められた思いなどを踏まえ、厳正な審査を行った結果、最優秀賞とアイデア賞、デザイン賞の各賞を決定した。

 大会は、建築業界に於ける慢性的な人材不足を背景に、未来を担う若者達に自由な発想でものづくりに挑戦してもらい、建築業界やものづくり産業に興味を持つきっかけとなるよう、初めて開催したもの。宮崎県建築士会や宮崎県建築士事務所協会、宮崎県建築協会、宮崎県建設業協会などの関連団体や企業が協賛した。

 今大会では「君のくらしにワンアイテム」を課題に掲げ、作品の大きさを60㎝四方以内に収めることなどを製作条件とした。大会には、県立都城工業高等学校のインテリア技術部に所属する1年生3人から応募があり、最終審査では、独創性やアイデア、機能性、課題との整合性に加え、作品へのこだわりや思いを含めて審査した。

 最優秀賞を受賞した「つりさげclock」は、寄木細工を学ぶ過程で、その技術を応用し、作者が普段使っている家具に合わせて製作。フックを取り付けて小物が掛けられるようにしたほか、友人との思い出の写真も飾れるように仕上げた。

 一方、アイデア賞は、よく本を読む父親に使ってもらおうと、本置きを備え付けて仕上げた「父に贈る時計」が受賞。デザイン賞は、アクリル板にレーザー加工を施し、海をイメージしたステンドガラス調に仕上げた「海棚」が受賞した。

 講評で坂下会長は、「私達の想像を超える作品を応募してくれた。大会をきっかけに、木工に対する興味を深め、将来は木工の道に進み、活躍してもらえれば嬉しい」と話した。同協会では、多くの学生が参加しやすくなるよう、仕組みなどを改善した上で、来年度以降も大会を継続していく考えでいる。