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将来の進路などアドバイス 日向工高で交流会開催

      

▲写真は交流会、出前講座の模様

 一般社団法人宮崎県建設業協会は10月8日、県立日向工業高等学校の建築科2年生を対象とした「建設業若手技術者との交流会」を開催した。会員企業の代表や現場で活躍する若手技術者ら14人が同校を訪ね、具体的な仕事の内容や勤務形態を説明したほか、建設業に対するイメージや県内外での就職について意見を交わした。

 交流会は、中長期的な担い手の確保・育成が喫緊の課題である建設産業に関して、若年層が抱くイメージや仕事への考え方を話し合い、これを若手人材の確保・育成・定着に繋げようと開催しているもの。開会挨拶で建築科の春山達丈教諭は、「しっかりと話しを聞いて、来週からのインターンシップに臨んで」と生徒に呼び掛けた。

 7つの班に分かれて行われたグループディスカッションでは、事前に生徒達に行ったアンケート調査の結果も踏まえ、建設業で働くために必要なことや働き始めて大変だったこと、入職したきっかけ、仕事のやりがい、給与・休暇等の勤務形態等について、会員が自身の経験を交えながら、生徒達に分かり易く説明した。

 グループディスカッション後には、各班の生徒と会員の代表が意見を発表。このうち生徒達は、「コミニュケーションや挨拶、人間関係を構築することの大切さを学んだ」「就職活動で企業のホームページを確認するなどの下調べをすることが必要」「仕事をするうえでのやりがいなどを聞くことができた」などと発表した。

 交流会を総括した株式会社河北の河野幸治代表取締役は、「コミニュケーション能力は、高校生活を全力で楽しめば必ず習得できる」とアドバイス。また、災害発生時に地元の建設会社が最前線で活躍するなど「人助けもしている、誇れる仕事」と強調し、将来に向けて「建設業が選択肢の一つになれば嬉しい」と話した。

 建築科2年の香月悠希さんは、「不安だったことや普段聞けないことが聞けてよかった。県内の就職を希望しているので今後の参考にしたい」と話した。

■建設業の魅力PR、出前講座を開講

 同日には、建築科1年生を対象とした「出前講座」も開催した。日向地区建設業協会青年部の長谷川雄基部長(株式会社長谷川組)が建設業をテーマに講義を行い、建設業が大きく土木と建築に分かれること、土木と建築の構造物や仕事内容の違い、技術者が現場で果たす役割りなどについて説明を行った。

 長谷川部長は、以前の建設業は力仕事や危険など旧3Kのイメージがあったが、現在はドローンや遠隔操作といった最新技術を導入することで、安全に仕事を進めることができ、多くの女性技術者が土木の現場で活躍していることも紹介した。

 長谷川部長は、「建設業の仕事は何もない所に芸術品をつくる仕事。芸術品を皆が利用して幸せにり、その幸せな顔を見ることが、私達にとって幸せなこと。ロマンのある仕事なので、建設業に興味を持って、足を踏み入れてもらえたら嬉しい」と話した。

 質疑応答では、給与や休日、やりがい、入職したきっかけなどの質問が寄せられ、参加した青年部のメンバーが、自身の経験を交えながら回答した。建築科1年の河原聖さんは「大変な仕事だと思っていたが、話しを聞いて楽しそうだと思った」と感想を述べた。